2026/07/30

【No.147】秋田が創生する未来 地域をつなぐという仕事

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

MA
今日は私の活動の原点でもある『創生する未来』について少しお話ししたい。この法人は設立から9年、まもなく10年を迎えるんだ。そしてこの活動が『あきたDX通信』につながることになる。あきたDX通信は発行から6年を超え、まもなく150号となる。
かわもと部長
確かに、読者の皆さんは「あきたDX通信」や「秋田デジタル利活用推進協会」のことはご存じでも、「創生する未来」という団体については詳しく知らない方も多いかもしれませんね。
MA
そう。「創生する未来」という名前には、「地域の未来は誰かが創るものではなく、そこに暮らす私たち自身が創るもの」という思いを込めてるんだ。
自分は長年、IT市場調査という仕事で全国を歩いてきた。大企業から中小企業、自治体、大学まで、多くの現場を見てきた。
MA
その中で確信したことがあってね、それは地域に足りないのはアイデアではなくて、人と人をつなぎ、挑戦を広げる仕組みなんだよ。
真弓課長
その考えが、創生する未来の出発点だったのですね。
MA
創生する未来を設立する前、秋田で地域イベントのお手伝いをした時に気づいたことがある。全国から「秋田を元気にしたい」という思いを持った人たちが集まっていた。
しかし、お互いの活動をよく知らなかった。同じ時期に、同じようなテーマで、それぞれがイベントを企画していた。もちろん、それ自体は悪いことではない。
MA
ただ、情報が共有されていれば、もっと大きな動きになったかもしれない。県外へ向けて、より大きな発信ができたかもしれない。
私はその時、「地域には、人と人をつなぎ、情報をつなぐ役割が必要だ」と強く感じたんだ。
かわもと部長
だから創生する未来のコアは、いろんなことをつなげることだったんですね。
MA
その通り。提供したいのは、「つながり」なんだよね。
行政、自治体、大学、企業、金融機関、経済団体、そしてメディア。それぞれが素晴らしい力を持っている。しかし、それぞれが点のままでは地域は変わらない。
点を線にし、線を面にする。その役割を担うために創生する未来を設立した。もちろん、まだ道半ばではあるけれどね。
真弓課長
そして、その「つながり」を支える道具としてDXがあるわけですね。
MA
自分はDXそのものを目的だと考えたことは一度もない。ITもAIも、地域を元気にするための手段でしかない。人がつながるからDXが生きる。DXがあるから人はさらに深くつながる。そしてその循環をつくることこそ、「あきたDX通信」の役割でもあると思っている。
かわもと部長
その考え方は、「あきたDX通信」にも一貫していますね。DXの製品やサービスを紹介するだけではなく、秋田で挑戦する企業や自治体、そして人を紹介してきました。
真弓課長
県内DX実態調査も毎年続けています。数字を集めることが目的ではありません。
秋田がどこまで進み、何に困り、何を目指しているのかを共有することが目的です。その積み重ねが地域全体の財産になるのだと思います。
MA
これからも「地域をつなぐ」という役割を変えることはない。生成AIという大きな変化が始まった今だからこそ、人と人との信頼や地域のネットワークは、ますます重要になる。
DXの先にあるものは、人である。そして地域の未来もまた、人が創るからね。
かわもと部長
AIに仕事を奪われるかどうかを心配するよりも、AIを使いこなせる人になることが重要ということですね。
MA
その通り。そして、社会としても企業としても、変化に取り残される人をできるだけ生み出さない努力が必要になる。教育も支援も伴走も、これまで以上に求められるだろうね、当たり前の話だけど。
真弓課長
私たちは、生成AIがもたらす未来を必要以上に恐れるのではなく、人間中心という視点を忘れずに向き合っていきたいですね。
MA
長い間、人類はこれまでも、数々の技術革新と共存してきたからね。今回もまた、その延長線上にあるのだと思う。ただし、今回は変化のスピードがあまりにも速い。だからこそ、最低限の痛みにとどめるための知恵と努力が必要になるんだよ。
かわもと部長
AIの進化を止めることはできないけど、その進化を人間の幸福につなげることはできる。そこにこそ、私たちがDXを推進する意味があるのだということですね!

---編集後記(編集長なので少し長文)---

「伴走というより、ともに未来を創る」

創生する未来は、私の本業であるIT市場調査会社の経験を基盤に誕生しました。
長年、全国のIT企業や自治体、大学、研究機関を訪問し、多くの地域を歩く中で、「ITは地域を変える力を持っている」と確信しました。しかし同時に、ITだけでは地域は変わらないことも知りました。
地域には素晴らしい人がいます。優れた企業があります。熱心な自治体職員がいます。大学や金融機関、経済団体もあります。それでも成果が出ない地域があります。
理由は単純でした。それぞれが互いを知らず、それぞれが別々に活動していたからです。
だから創生する未来は、「地域をつなぐ」ことを目的に設立しました。総務省のふるさとテレワーク事業に初期から携わり、全国各地で地域DXや情報発信を支援してきました。
メディアで、「創生する未来人」として、地方で活躍する人や活動を全国へ紹介し、地方にはまだ知られていない価値が数多く存在することを発信し続けました。その後、活動の中心を郷土・秋田へ移しました。秋田なら継続して寄り添うことができます。秋田にはDXを推進する企業、自治体、大学、経済団体、そして挑戦する人たちがいます。
全国で築いてきたネットワークを秋田につなぎ、秋田の事例を全国へ届ける。
その循環をつくることが、役割だと考えています。

2020年に「あきたDX通信」を発行して6年以上になります。
秋田デジタル利活用推進協会の活動や県内DX実態調査も、その思いの延長線上にあります。調査を続ける理由は、順位を競うためではありません。秋田の現在地を知り、次の一歩を皆で考えるためです。そして今、生成AIという新しい時代を迎えています。技術はこれからも進化し続けるでしょう。しかし、どれほどAIが進歩しても、地域の未来を決めるのは人です
私は「伴走支援」という言葉を使うことがあります。しかし、本当の気持ちはそれだけでは表せません。支援する人、支援される人という関係ではなく、同じ地域に生きる仲間として、ともに考え、ともに挑戦し、ともに未来を創る。ともに生き残る覚悟で歩んでいきます。

酷暑が続くこの夏ですが、皆様どうかご自愛ください。
地域の未来は、誰かが用意してくれるものではありません。そこに暮らす私たち一人ひとりが、つながりを育みながら創っていくものです。創生する未来も、あきたDX通信も、その小さな「つながり」をこれからも大切に育て続けます。
そして、その輪を秋田から全国へ、全国から秋田へ広げていきたいと思います。
これからも変わらぬご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
あきたDX通信 編集長 伊嶋 謙二
(兼一般社団法人 創生する未来 代表理事)

営業スタッフ徒然草

2026年上半期を振り返って ~AIは「知るもの」から「仕事で使うもの」へ~

こんにちは。DXソリューション部営業の杉沢です。
暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私が前回、営業スタッフ徒然草を担当したのは、2026年1月8日の新年号でした。
その際、「2026年のITトレンド」として、生成AI、AIエージェント、業界・業務に特化したAI、そしてセキュリティなどについて書かせていただきました。
あれから約半年が経過しました。
皆様の方では、生成AIやデジタル化への取り組みは進みましたでしょうか?

「ChatGPTを試してみた」
「社内でCopilotを使い始めた」
「AIのセミナーに参加した」
という企業様も増えているのではないかと思います。
一方で、お客様とお話ししていると、
「AIが便利なのは分かるけれど、実際の仕事でどう使えばよいか分からない」
という声も、まだ多く聞かれます。
今回は、2026年上半期のお客様との打ち合わせを通して感じた、AIやDXの現在地について書いてみたいと思います。

■AIの相談よりも、先に聞かれること
最近は、「AIを導入したい」というご相談が増えてきました。
しかし、詳しくお話を伺ってみると、本当に解決したいことはAIそのものではない場合も少なくありません。
例えば、
・FAXで届く注文書を販売管理システムへ入力する作業を減らしたい
・紙の作業日報をデジタル化したい
・在庫情報が複数のExcelに分かれていて、正しい数量がすぐに分からない
・過去の見積書や図面を探すのに時間がかかる
・担当者しか分からない業務を、ほかの社員でも対応できるようにしたい
・ECサイトや店舗など、複数の販売先から届く注文をまとめて管理したい
といったご相談です。

「AIを使いたい」という言葉の奥には、
「入力作業を減らしたい」
「必要な情報をすぐに見つけたい」
「人によってやり方が違う業務を整理したい」
「少ない人数でも仕事を回せるようにしたい」
という、具体的な悩みがあります。
私は、ここをしっかり確認することが、AI活用やDXの大切な第一歩だと感じています。


■AIの前に、情報を整理する
生成AIは、とても便利な技術です。
文章の作成や要約、アイデア出し、情報の検索など、さまざまな場面で活用できます。
しかし、AIに読み込ませる情報が古かったり、社内のデータがバラバラに保存されていたりすると、期待した回答を得ることはできません。

例えば、同じ商品の情報が複数のExcelに登録され、ファイルごとに価格や商品名が違っていたら、AIもどれが正しい情報なのか判断に迷ってしまいます。

これは人間も同じですよね。つまり、AIを活用するためには、
1.紙やFAXの情報をデータにする
2.保存場所や管理方法を整理する
3.正しい情報を共有できるようにする
4.その情報をAIやシステムで活用する

という順番が重要になります。

いきなり大規模なAIシステムを導入しなくても構いません。
まずは紙の帳票を一つ減らす。
毎月作成している集計表を自動化する。
社内に散らばっている資料を検索しやすくする。
こうした取り組みも、将来のAI活用につながる立派なDXだと思います。


■「人を減らすAI」ではなく、「人を助けるAI」
秋田県では、人口減少や人手不足がさまざまな業種で大きな課題となっています。
製造業、建設業、小売業、宿泊業、医療・福祉、自治体など、業種を問わず、
「募集しても人が集まらない」
「経験者が退職すると業務が分からなくなる」
「日々の仕事に追われ、改善を考える時間がない」
という話を聞く事があります。

このような状況だからこそ、AIやデジタル技術は、人の仕事を奪うものではなく、人を助けるために使うべきだと思います。
入力や転記、集計、資料探しなど、機械が得意な仕事は機械に任せる。
お客様への対応、現場での判断、商品の企画、技術の継承など、人にしかできない仕事に時間を使う。
AIを導入する目的は、「人を減らすこと」ではなく、限られた人数でも無理なく仕事を続けられる環境をつくることではないでしょうか。


■小さな相談から始めてみませんか?
DXやAIという言葉を聞くと、
「大きな予算が必要なのではないか」
「自社にはまだ早いのではないか」
「何から始めればよいか分からない」
と感じる方もいらっしゃると思います。

しかし、実際のDXは、大規模なシステム導入から始まるとは限りません。
「このExcelをもう少し使いやすくできないか」
「FAXの入力作業を減らせないか」
「在庫をすぐ確認できるようにしたい」
「過去の資料をAIで探せないか」

そのような身近な相談が、業務を大きく変えるきっかけになることがあります。
お客様と一緒に現在の業務を整理し、どこに時間がかかっているのか、どこで間違いが発生しているのかを確認する。
その上で、既存のサービスを利用するのか、現在のシステムを改善するのか、AIを組み合わせるのかを考える。
最初から「この製品を導入しましょう」ではなく、まずはお客様のお話を聞き、一緒に方法を考えることが大切だと思っています。


■2026年後半に向けて
2026年は、AIが一部の詳しい人だけが使う技術から、多くの人が日常の仕事で使う道具へと変わっていく年になるのではないでしょうか。
ただし、AIを導入するだけで、すべての課題が解決するわけではありません。

大切なのは、
「何のために使うのか」
「どの業務を変えたいのか」
「働く人にとって、本当に便利になるのか」
を考えることです。

前回のコラムで、私は「+AI活用提案を強化したい」と書きました。
半年が経過した今、その考えは変わっていません。
ただ、AIを提案すること以上に、お客様の仕事や悩みを理解し、AIを使うべきところと、別の方法が適しているところを一緒に考えることが重要だと、改めて感じています。

2026年後半も、AI、クラウド、業務システムなどを組み合わせながら、秋田県内外のお客様の業務改善やデジタル化をお手伝いしていきたいと思います。
「こんなことを相談してもよいのかな?」
と思うような、小さなことでも構いません。
その小さな相談が、会社の未来を変える最初の一歩になるかもしれません。


暑い日がまだまだ続きます。
皆様、どうぞ体調に気をつけてお過ごしください。
今後ともよろしくお願いいたします。


<DXに関するお問い合わせ>
エイデイケイ富士システム株式会社
DXセンター DX担当まで
Email:dx-lab@adf.co.jp

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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