2026/09/03

【No.149】「使う」から「成果を出す」へ――秋田県内企業のDXは次の段階へ

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

---「今回の会話のポイント」---
秋田のDXは、「導入する」から「実際に使い、成果を出す」段階へ動き始めています。本年実施した「秋田県内企業におけるIT/DXの導入実態調査」では、業務へのAI活用や生成AIの利用が大きく進展。一方で、IT人材不足や社内ルール、外部の伴走支援など、実践を支える環境にはまだ課題も残ります。今回は、調査結果から見えてきた秋田県内企業のDXの現在地と、これからの課題について考えています。
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MA
今回は、第7回 秋田県内企業におけるIT/DXの導入実態調査の結果がまとまったので、少し紹介してみよう。今回の調査を一言で表すなら、「秋田県内企業のDXは、実践の段階に入ってきた」と言えると思う。

【ニュースリリース】
「第7回秋田県内企業におけるIT/DXの導入実態調査」調査結果 | 一般社団法人 秋田デジタル利活用推進協会
かわもと部長
具体的には、どんな変化が見えているんですか?
MA
一番大きいのは、やはりAIだね。現在利用しているITサービスでは、「業務へのAI活用」が31.3%となり、前年の20.6%から10.7ポイント増加した。今後利用したいITサービスでも「業務へのAI活用」が33.7%と最も高く、AIが「これからの技術」ではなく、「今使うもの」になってきている。
真弓課長
生成AIについては、さらに大きな変化が出ていますね。
MA
そう。ChatGPTなどの生成AIを「良く知っている、すでに使っている・使ったことがある」と回答した企業は68.3%。前年から18.3ポイント増えている。「知らない」はわずか3.4%だ。
かわもと部長
もう「生成AIを知っていますか?」という段階ではないですね。
MA
その通り。実際に「業務で活用している」が31.6%、「試験的に利用している」が11.5%で、合わせて43.1%が何らかの形で生成AIを利用している。
真弓課長
どんな仕事で使われているんでしょう?
MA
「文書作成・文章校正」が87.1%、「情報収集・調査」が85.5%と高い。さらに「営業資料・提案書作成」が54.8%、「会議要約・議事録作成」が51.6%。生成AIは、すでに日常業務の中に入り始めているということだ。
かわもと部長
DXそのものについてはどうですか?
MA
「全社的に取り組んでいる」企業が20.9%となり、前年から3.0ポイント増えた。一方、「取り組む予定・計画はない」は25.0%で、4.6ポイント減少している。DXをするか、しないかという段階から、「どう進めるか」という段階に移りつつある。
真弓課長
DXの効果にも変化がありますね。
MA
これまでは「業務効率化・生産性向上」が代表的な成果だった。しかし今回は77.4%と依然トップではあるものの、前年から11.4ポイント減少した。一方、「働き方の柔軟性向上」は47.0%で11.3ポイント増加、「意思決定の迅速化」も10.3ポイント増加している。
かわもと部長
DXの成果が、単なる効率化から経営や働き方に広がっているわけですね。
MA
そういうことだ。DXは「仕事を早くする」だけではなく、「会社の仕事のやり方そのものを変える」段階に入ってきたと見ることができる。
真弓課長
ただ、課題もありますよね。
MA
そこが今回の調査の重要なところだ。DXに取り組めない理由として最も多かったのが「対応する人材が社内にいない」で39.8%。次いで「良く分からないので検討していない」が37.5%だった。必要性を感じないから進めないというより、「必要なのは分かっている。でも、誰が、何から始めればいいのか分からない」という企業が少なくないということだ。
かわもと部長
IT人材の不足も56.2%ですからね。
MA
そう。そして「教育機会があれば社員を参加させたい」が43.5%、「県や自治体などの補助があれば参加させたい」が51.2%。企業側にも、人材を育てたいという意識が出ている。
真弓課長
外部の伴走支援についても、51.2%の企業が外部パートナーを持っていません。
MA
一方、「希望する」「条件次第で検討したい」を合わせると47.9%が外部支援を求めている。DXを進めたい企業は増えている。しかし、その企業を支える人材やパートナーが、まだ十分につながっていないということだ。
かわもと部長
そして生成AIでは、もう一つ大きな課題がありますね。
MA
「ルール」だね。生成AIの社内ルールについて、「特になし」が52.6%。利用制限も「特に制限なし」が61.5%となっている。一方、生成AIへの不安では「情報漏洩・セキュリティリスク」が69.5%で最も高い。
真弓課長
「使う人」は急速に増えているのに、「安全に使うための仕組み」が追いついていない。
MA
まさにそこだ。だから、これから重要になるのは三つ。
「人材を育てる」「安全に使うためのルールをつくる」「企業に寄り添って伴走する」。
特に生成AIは、導入そのものよりも、どの業務で、どのように使えば成果が出るのかを考えることが重要になる。
真弓課長
調査では、生成AIを今後1~2年で「積極的または段階的に拡大する」と回答した企業が53.6%。半数を超えています。また、生成AIによって今後大きく変化すると考えられている業務は「事務作業」が72.0%と突出しています。
かわもと部長
「AIを導入する」から、「AIを前提に仕事を変える」段階ですね。
MA
そう。今回の調査が示しているのは、秋田県内企業のDXが「導入するかどうか」を考える段階から、「実際に使って成果を出す」段階へ移ってきたということだ。人手不足やコスト上昇など、厳しい経営環境の中で、限られた人材でどう成果を上げるのか。そのための手段として、DXと生成AIをどう使いこなすか。秋田県内企業にとって、これからが本当のDXの実践段階なのだと思う。
かわもと部長
「DXを始める」から「DXで成果を出す」へ、ですね。
真弓課長
「使う」から「成果を出す」へ。今回の調査は、秋田のDXが次のステージに入ったことを示す調査になりましたね。

---編集後記---

真弓課長
今回の調査結果を整理していて感じたのは、秋田県内企業のDXが、確実に次の段階へ動き始めているということ、特に生成AIは、認知が広がっただけではないですね。文書作成や情報収集、営業資料の作成、議事録など、すでに日常業務の中で使われ始めてます。
一方で、人材不足やルールづくり、相談できる外部パートナーの不足という課題も見えてきました。「どう使えば仕事が変わり、成果につながるのか」を一緒に考える伴走者が必要なのだと思いました。

営業スタッフ徒然草

顔認証の受付をきっかけに考えた、マイナ保険証のメリット

こんにちは。DXソリューション部 営業担当の最上です。
まだまだ、暑い日がつづいておりますが、皆様は夏バテなどしてらっしゃらないでしょうか。
私自身ですが、今現在夏バテはしておりませんが、ここ半年の間で、定期的に医療機関を受診する機会が増えましてそこで感じたことがありましたので、掘り下げていきたいと思います。

最近、病院の受付でマイナ保険証を利用する人がかなり増えたと感じます。
少し前までは、受付で「マイナ保険証はありますか」と声をかけられても、従来の健康保険証を提示する人が多かったように思います。それが、いつの間にか、ほとんどの人が顔認証付きカードリーダーを操作するようになりました。

なぜ急に利用者が増えたのだろうと思い調べてみると、2024年12月2日に従来の健康保険証の新規発行が終了し、それまで発行されていた保険証も、2025年12月1日までに有効期限を迎えたことが大きな理由でした。この間にどのような周知が行われていたがあまり覚えていませんが、これほど大きな制度変更がなければ、長年慣れ親しんだ利用方法を変えるのは難しいというのが実情なのかもしれません。

私が実感したメリットの一つは、薬局でのやり取りです。以前はお薬手帳を忘れると、現在服用している薬やアレルギーなどについて質問を受け、「次回はお薬手帳を持ってきてください」と言われ、少し申し訳ない気持ちになることもありました。
もちろん、マイナ保険証で確認できる情報には反映までの時間差があり、市販薬やサプリメントなどは確認できません。そのため、お薬手帳が不要になったわけではありません。それでも、確認できる情報が増えたことで、私のようにお薬手帳を忘れる患者が薬剤師さんにあたえる確認作業や精神的負荷の軽減につながっているのではないかと思います。

ここでマイナ保険証を利用することでどんなメリットがあるか纏めてみます。
1.受付が正確・簡単になる
顔認証付きカードリーダーで本人確認と健康保険資格をオンライン確認できます。転職・引っ越し後も同じカードを利用できます。ただし、新しい健康保険への加入手続き自体は必要です。

2.他院の薬剤情報を共有できる
本人が同意すると、医師・薬剤師が過去の薬剤情報を確認できます。
・重複投薬の防止
・薬の飲み合わせの確認
・薬の種類や量の適正化
・お薬手帳を忘れた場合の情報不足を軽減


3.過去の診療・健診情報を共有できる
本人の同意により、過去の診療情報や特定健診情報を医師等が確認できます。初めて受診する病院でも、持病や検査結果を踏まえた診療を受けやすくなります。

4.高額療養費の手続きが簡単になる
窓口で限度額情報の提供に同意すると、原則として「限度額適用認定証」の事前申請・持参が不要になります。 高額な入院や手術でも、保険診療分について限度額を超える金額の一時的な立替払いを抑えられます。

5.自分の医療情報を確認できる
マイナポータルで次の情報を確認できます。
・処方・調剤された薬
・医療費
・診療情報
・特定健診結果
・健康保険の資格情報


6.医療費控除の確定申告が簡単になる
マイナポータルとe-Taxを連携すると、医療費通知情報を確定申告書へ自動入力できます。領収書を一件ずつ集計する負担が軽減されます。

7.救急搬送時にも役立つ
「マイナ救急」では、救急隊が受診歴、薬剤情報、診療情報などを確認し、搬送先の選定や処置に活用できます。通常は本人の同意が必要ですが、生命・身体の保護が必要で、意識不明などにより同意確認が難しい場合は、同意なしで閲覧できる場合があります。

改めて調べてみると、マイナ保険証には思っていた以上に多くの機能があることが分かりました。
皆さんは、どこまでご存じだったでしょうか。特に高額療養費の手続きの簡素化は、実際に高額な医療費を負担した経験のある方であれば、そのありがたみをより実感できるのではないでしょうか。

一方で、マイナ保険証の導入が順調だったわけではないようです。導入当初には、別人の情報が紐付けられる事例や、カードリーダーの不具合、資格情報を確認できないといった問題が発生しました。
制度にはメリットがある一方で、導入方法や周知、トラブル時の対応には課題が残ったといえます。

マイナ保険証の取り組みは、全国規模で多くのシステムや関係機関をつなぐ、システム導入・運用の一例でもあります。システムは導入して終わりではありません。安定した運用と継続的な改善、利用する方への丁寧な説明があり、実際に使われ続けて初めて、その価値を発揮するものだと改めて感じました。

便利な制度を上手に活用しながらも、できるだけ健康に過ごしたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

弊社はAI活用のご支援から、ネットワーク基盤構築、システムのスクラッチ開発、各種ハードウェア・ソフトウェアの導入、DX推進支援までご提供しております。構想の段階でも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。


■参考:厚生労働省、デジタル庁、総務省消防庁、国税庁の各ウェブサイト

<DXに関するお問い合わせ>
エイデイケイ富士システム株式会社
DXセンター DX担当まで
Email:dx-lab@adf.co.jp

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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