2026/06/04

【No.143】「AI時代だからこそ、人間力。」― 第3回 P社 秋田リゾート研修レポート ―

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

---「今回の会話のポイント」---
首都圏IT企業であるP社による恒例の「秋田リゾート研修」が今年も仙北市で開催されました。AI時代のIT人材に必要なのは、単なる技術力だけではなく、人と向き合う力や、多様な価値観と対話する力。舞台芸術、地域文化、即興劇まで取り入れた今回の研修は、「効率化」だけでは語れないDX時代の人材育成を象徴する3日間となりました。
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MA
今年も始まったね、P社さんの秋田研修。もう3回目か。
かわもと部長
毎回感じるんですが、普通の新人研修とはかなり違いますよね。今回もわらび座の舞台観劇から始まったんだよね?
真弓課長
そうです。会場は今年も仙北市の我々がサポートしているSemboku Workplex。そのあと参加者全員でわらび劇場へ移動して、わらび座のオリジナルミュージカル『黒紙の魔術師と白銀の龍』を観劇しました。
MA
IT研修でミュージカルって、一見すると真逆に見えるよね。
かわもと部長
でも実際は逆なんでしょうね。AIがコードを書く時代になると、人間に残る価値って「感情を理解する力」とか、「相手に伝える力」になる。
真弓課長
まさにそこです。観劇のあとに行われたトークセッションのテーマも、「理想のIT人材とは?」― AI時代に求められる力と、自分が目指す5年後・10年後でしたから。
MA
今回面白かったのは、IT企業だけじゃなくて、わらび座の役者さん、そして秋田大学の景山教授まで同じ場にいたことだよね。
景山教授にはデジ活あきたの活動報告会での基調講演に続いて、この研修のオブザーバーと総評を、強引にお願いしてしまいました(笑
かわもと部長
ははは、ともあれ、普通の企業研修って、どうしても「同じ業界の中」だけで完結しがちですからね。
真弓課長
今回は3班に分かれてディスカッションしたんですが、IT用語を説明しながら話す場面も多かったです。逆に、舞台側の感覚的な話をエンジニアが真剣に聞いていたりとか。
MA
それってDXにも通ずるところがあるね。
DXには、「異なる立場の人たちが協力しながら新しい価値を生み出していく」という側面もあるから。
かわもと部長
しかも、直前まで舞台に出ていた役者さんが、そのままディスカッションに参加でしょ、面白いね。
真弓課長
そうなんです。参加者はかなり驚いたでしょうね。でも、そのおかげで「表現する仕事」と「ITの仕事」がつながっていった。
AI活用の話題でも、効率だけじゃなく、人にどう伝わるかという方向に議論が広がったみたいです。
かわもと部長
2日目のシアターエデュケーションはどうだったの?
真弓課長
昨年と同様に、わらび座の山田愛子先生による長時間セッションでした。最後は参加者全員による即興劇です。
MA
そこまでやるIT研修、全国でもかなり珍しいと思う。
真弓課長
テーマは「秋田で経験したこと、感動したこと」などを題材にして、参加者7名が、それぞれ感じたことを即興で演じたんですが、かなり盛り上がったみたいです。
かわもと部長
でも実際、即興劇って組織づくりにはすごく効くんだよね。相手の反応を見ながら、自分を出す、他人を受け止める。全部、チーム開発に必要なことですから。
MA
AIには良さそうな回答は出せても、「場の空気を読む」はまだ難しいからね。これからのIT人材は、論理だけの人では厳しくなる。
真弓課長
夜の懇親会もかなり盛り上がったそうですよ。
かわもと部長
そして、最終日3日目は田沢湖方面を回ったんですよね。みなさんは初田沢湖だったと聞いてます。
真弓課長
はい。田沢湖高原スキー場からの景色が本当に素晴らしかったそうです。天気にも恵まれて、遠く鳥海山まで見渡せたとか。案内してくださったタクシー運転手さんも、「ここから田沢湖越しに鳥海山が見えるのはなかなかないですよ」と驚いていました。
MA
秋田の自然には、いい意味で余白があるんだよね。都市部だとどうしても研修も効率重視になりがちだけれど、秋田では人と向き合う時間をしっかりつくることができる。
かわもと部長
今回の研修は、単なる福利厚生や社員旅行ではなく、「地域×IT×芸術」を組み合わせた実験的な取り組みだったようにも感じます。
真弓課長
しかも、それが毎年継続しているのが大きいですよね。単発ではなく、秋田との関係性も年々深まっています。
MA
DXって、結局は人と人との接点をどう再構築するかなんだと思う。
AI時代だからこそ、人間力を磨くことが大切になる。今回の研修は、その象徴的な事例だったんじゃないかな。
真弓課長
そうそう。帰りの送迎バスに乗る際、P社の皆さんを見送るために、わらび座の担当者の方がご挨拶に来てくださったんです。
かわもと部長
へえ、どんなお話をしたのかな?
真弓課長
「最初に秋田へ来たときと比べて、皆さんの表情がまったく違いますね」とおっしゃっていました。晴れやかで穏やかな表情になっていて、参加者同士の会話もとても弾んでいたそうです。
MA
それこそが、Semboku Workplexで実施するリゾート研修の醍醐味なんだよね。準備には手間もかかるけれど、P社が毎年新人研修を秋田で行う理由がそこにある。秋田での研修を通じて、新たなDX人材が成長し、それぞれの現場へ羽ばたいていく。その後押しができることは、私たちにとっても大きな挑戦であり、大きな喜びでもあるね。

---編集後記---

真弓課長
今回の研修レポートを見ていて印象的だったのは、「IT企業の研修なのに、人間くさい」という点でした。効率化やAI活用が進む時代だからこそ、最後に問われるのは「人とどう向き合うか」
秋田の自然、舞台芸術、温泉、対話、一見するとDXとは遠いように見える要素が、実は次世代のIT人材育成につながっているのかもしれません。来年の第4回も楽しみです。

営業スタッフ徒然草

現場の"当たり前"の中にあるDX推進

みなさん、こんにちは。
エイデイケイ富士システムの尾張谷です。

5月のゴールデンウィークも終わり、新緑がまぶしく、日中は汗ばむような日も増えてまいりました。
そして、1年のうち祝日のない6月を迎えます。
これから梅雨の時期に入り、じめじめとした日も増えてくるかと思いますが、雨ニモマケズ乗り切っていきましょう。

最近、弊社ではDX推進や業務効率化、レガシーシステムの刷新といったキーワードを耳にする機会が増えています。
システムを導入・刷新し、紙の作業をなくしたり、手作業を自動化したりする取り組みは、業務効率化に大きく貢献します。
一方で、実際にシステムを運用する現場では、導入後に初めて見えてくる課題も少なくありません。

私自身、先日まで納品後の稼働立ち会いのため、長期出張に行っておりました。
新しいシステムが実際の業務の中で使われ始める場面に立ち会い、現場の方々と一緒に運用を確認していく業務です。

現在は安定して稼働しておりますが、そこに至るまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。
運用を進める中でいくつかの課題が発生し、その場で現場の方々と確認しながら対応を行いました。最終的には解決できたものの、現場の方々にも、対応する私たちにも一定の労力がかかりました。

では、なぜそのような課題が発生したのでしょうか。
もちろん、要因は一つではありません。
ただ、その中の一つとして感じたのは、要件を取りまとめる段階で、現場の方々、お客様のシステム担当者、そして弊社のようなベンダーとの間に、一部認識のずれがあったのではないかということです。

お客様のシステム担当者や弊社は、業務を効率化するために最適な仕組みを考えます。
一方で、現場には日々の業務の中で積み重ねてきた細かな判断や、例外対応、暗黙のルールがあります。

これらは、資料や業務フローだけでは十分に表現しきれないこともあります。
「普段当たり前にやっていること」ほど、要件定義の場では見落とされやすいのかもしれません。

DX推進や業務効率化を進めるうえで、私は「現場の声」が非常に重要だと考えています。
なぜなら、実際に業務を行っている人だからこそ気づける不便さや、改善のヒントがあるからです。
現場の経験や工夫によって支えられている部分も多くあります。

では、現場の声はどのように拾えばよいのでしょうか。
大切なのは、「不便なことはありますか」「手間がかかっていることはありますか」「困っていることはありますか」と聞くだけではなく、日々の業務の流れを一緒に確認することだと思います。

現場の方にとっては当たり前の作業でも、第三者の視点で見ると改善の余地が見つかることがあります。
たとえば、同じ情報を複数の帳票に転記している。
確認のために何度も別のシステムを開いている。
特定の担当者しか判断できない作業がある。
現場ならではのルールに基づき、システムを利用したり、業務を進めたりしている。
こうした業務は、現場では「そういうもの」として受け入れられていることもあります。

しかし、その当たり前の業務の中にこそ、業務効率化のきっかけがあると考えます。
システムを作る側だけで考えるのではなく、実際に使う現場の声を丁寧に拾い上げることが欠かせません。

このコラムを読んでいる皆さまの職場にも、「当たり前」になっている業務があるのではないでしょうか。
その中には、少し見方を変えるだけで改善できるものがあるかもしれません。

前回のDX通信では、「人は攻める、DXは守る」というテーマが取り上げられていました。
https://www.adf.co.jp/dx/akitadxreport/akitadxreport-20260521090000.html
私は攻めるためにも、まず現場の業務をしっかり支える「守りのDX」も欠かせないと感じました。
現場の業務が安定し、安心して使える仕組みが整ってこそ、新しい取り組みに挑戦する余力が生まれます。

皆さまの職場でも、少しでも気になることや改善したい業務がありましたら、ぜひ一度、弊社までお気軽にお問い合わせいただければと思います。

少し話は変わりますが、今年のゴールデンウィークに、横手市で開催された「秋田スカイフェスタ」に行ってきました。
秋田スカイフェスタは、全国から熱気球の愛好者が集まり、春の田園風景の中で色とりどりの熱気球が大空を舞うイベントです。
私は毎年このイベントを楽しみにしており、今年も5月5日のフリーフライトを見るため、朝4時に出発しました。
雨は降っていなかったものの、残念ながら風が強く、気球の飛行は中止となってしまいました。昨年も風が強くて中止だったため、2年連続で見ることができず、とても残念でした。来年こそはリベンジしたいと思っています。

日々、デジタルに触れて生活している私たちですが、たまには気球のように、ゆったりと空を眺める時間も良い癒しになるのではないかと思います。
興味のある方は、ぜひ来年のゴールデンウィークに、横手市へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


<お問い合わせ先>
 エイデイケイ富士システム株式会社
 DXセンター DX担当までお申し付けください。
 Email:dx-lab@adf.co.jp

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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