2023/02/16

【No.60】週刊DXより「脳とメタバース」

※「週刊DX」とは、 2018年10月より弊社DX戦略部メンバーがDX関連の紹介を社内向けに発信しているものです。
今回はその中から一部ご紹介いたします!!

先日、何気なく手に取ったビジネス雑誌の中で
とても興味深いものを見つけました。「脳とメタバース」についてです。

内容は「メタバースへの没入感を上げるために、
ブレインマシンインターフェイス※(以降BMIと記述)の開発が進み
脳とインターネットが接続できるようになりつつある
」というもの。
そんなブラック・ジャックが喜びそうな技術が現実になりつつあるのですね...

以下、改めて"BMI"と"メタバース"の定義について調べてみました。

"BMI"とは
「脳から信号を取り出しそれを利用してコミュニケーションや運動の補助などを行う技術(出所:内閣府)」であり

"メタバース"とは
「以下4要件の定義を満たしたもの(出所:日本バーチャルリアリティ学会)」を指すとのこと。
  ①3次元のシミュレーション空間を持つ
  ②自己投射性のあるアバターが存在する、
  ③複数アバターが同一の三次元空間を共有することができる
  ④空間内にオブジェクトを創造することができる


まだ、統一した見解は存在せず、
「経済性、没入性、アクセス性」を加えた7要件をメタバースの必須要件とする考え方も提唱されているようです。

これらの2つの技術が融合することにより、
 ・メタバースの世界で「味覚/触覚/嗅覚」を脳内で再現することが可能になる
 ・脳に障がいをもった患者がBIMを活用して、メタバースの世界で自由な社会活動を行えるようなる
など様々な期待が寄せられています。

何年後かはわかりませんが、
"脳とメタバース"これらの融合が実現になったとき、私たちは「メタバース内での社会生活」「現実での社会生活」
これら2つの世界をほぼ同様に過ごせたらと思うと、夢のある部分にワクワクする反面、
現時点で見通せない部分に対する不安がありますね。

今後もBMIとメタバースの技術の進化に注目する必要がありそうです。

PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)とは?

こんにちは、ADK富士システムの高瀬です。
2月は一年で最も寒い月といわれていますが、皆様風邪などひかれていないでしょうか。
今回は健康とITということでPHRについて取り上げたいと思います。

PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)とは個人の健康や医療についての情報のことで、健康診断や診察・処方箋などの病院の記録から、日々の歩数や体重・血圧などの情報まで様々なものが含まれます。

健康に関する情報を活用する試みは従来からありましたが、バラバラのデータをいかに収集して繋ぎ合わせるかが課題となっていました。医療に関する情報は病院ごとバラバラに保管されていますし、日々の体温・血圧などのバイタルデータや歩数等の活動量は本人が意識して計測・記録しないかぎり捨てられていた情報です。

最近これらの情報を収集・活用する動きが活発になっており、昨年には民間企業15社が集まった「PHRサービス事業協会(仮称)」が設立されました。背景には、一昨年から始まったマイナンバーカードの保険証利用開始やスマートデバイスの普及があると思われます。

マイナンバーカードの保険証利用については、既に患者の同意があれば特定健診や薬剤に関する情報が電子カルテなどから閲覧できるようになっています。今後、過去の診察や治療・手術等の情報も追加される見込みです。

スマートデバイスについては、普段身に着けているスマートウォッチなどから体温や脈拍などのバイタルデータを直接取得できる他、スマートフォンと連携する機能を持った血圧計や体重計なども販売されています。こうした健康情報や生活習慣などのライフログを収集し、医療情報と結び付け分析・活用することがPHRの目指すものです。

非医療分野でのPHRの利活用はまだまだこれからといったところですが、個人の健康情報を関連付けたサービスは既に登場し始めています。例えば最近の医療保険にはスマートフォンやウェアラブルデバイスから収集した歩数・心拍数に応じて保険料を増減させるものがあります。

身近な地域の話題を挙げますと、「AKITA SPORTS MILEAGE」という事業があります。以前のコラムでも取り上げたことがありますが、これはスポーツ参画人口拡大のための秋田県の実証事業です。スマホアプリを通じて参加者(アプリ利用者)の歩数又はスポーツ観戦の情報を収集しポイントを付与します。参加者は集めたポイントで賞品の抽選に参加できる仕組みです。PHRとまでは言えませんが、日々の運動・スポーツ参加の情報を活用して地域のスポーツ文化を振興する試みの一つです。

DXが叫ばれる昨今、データ活用はDX実現の第一歩です。
この先PHRという言葉を耳にする機会も増えると思いますが、私たちの暮らしがより良く、豊かになるよう、データが活用されると良いと思う今日この頃です。

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 /// 主幹:鈴木守 /// エイデイケイ富士システム株式会社 DXセンター

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