2023/09/21

【No.75】週刊DXより「データ分析は数学的で堅い!?」

※「週刊DX」とは、 2018年10月より弊社DX戦略部メンバーがDX関連の紹介を社内向けに発信しているものです。
今回はその中から一部ご紹介いたします!!

先日「データサイエンス入門~データ活用の観点と代表的な分析手法~」という研修を受けました。

研修前は、データ分析というものはどうしても数学的で堅いイメージがあったのですが、予想以上に面白かったです。
研修内容としては、ざっくり以下の2点でした

・データの種類による分析モデルの決定方法
・GUIツールを用いた分析の実践


分析の実践を通して得られた一番の気づきは、
「データ」というものはこれからも益々価値のあるものになっていくということです。

実際のビジネストレンドとしても、巨大なテック企業が動きを見せています。

・XがAPIの使用料として月額42,000ドル(約590万円)の徴収を始めることを発表
 その後、Xは月額125,000ドル(約1,750万円)と210,000ドル(約2,900万円)のプランも発表
・メタ(instagram,facebook)がthreadsをリリース
 threads
  テキストベースのSNSで、基本的な機能としてはX(旧twitter)と似ているサービス
  メタ社独自のプラットフォームでAIの訓練用データを確保する目的もある

データの分析を少し学んだだけで、今まではただのSNSだと思っていたX(旧twitter)が実は宝の山だったんだなと、
莫大な月額料金を眺めながら思うばかりです。

ですが、巨大企業のプラットフォームで作られたデータだけではなく、
様々な業界のどこにどんなデータがたまっていて、何に活用できそうか?
を、考えるだけでもなにかDX的な発見がありそうで、想像が膨らみますね。

営業メンバーによるお役立ち情報!

パソコン室に代わる新たな学習空間

みなさんこんにちは。エイデイケイ富士システムの渡辺哲也です。

今回のテーマは、小中学校にあるパソコン室についてです。

今年の6月、東京都で「NEW EDUCATION EXPO 2023」という教育関係者向けのセミナー&展示会のイベントが開催されました。
私は開催期間中1日だけ参加しましたが、教育向け商材・教材を扱った様々なブースや、それらを使用して実際の授業を体験できるエリアなどがあり、展示会場は多くの人で賑わっていました。
そして、私が受講した3つのセミナーのうち2つで取り上げられていたのが、
今回のタイトルにもある「新たな学習空間」です。

各自治体の実践例とともに、興味深い部屋づくりが紹介されていましたので、
今回のコラムでも書かせていただきます。

■埼玉県鴻巣(こうのす)市立鴻巣中央小学校、「のすっ子未来教室」
私がセミナー1コマ目で選んだのは、「鴻巣市・久喜市が挑むSTEAM教育・PBL教育の探究と実践」という講演でした。「STEAM教育・PBL教育」とは、ざっくり言うと「5科目を跨いだ学びを通して、問題解決への取り組み方を身に着ける教育」です。

※STEAM(スティーム)教育......Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育概念。特に「Art」は、人口知能には難しい発想力や想像力を育む意図がある。
※PBL(ピービ―エル)教育......Project(またはProblem) Based Learningの略で、「課題解決型学習」とも呼ばれる。

文部科学省の学習指導要領にはまだ載っていませんが、こういった方針が小さく書かれているそうです。
今回のセミナーで事例に上がった鴻巣市では、この状況にいち早く対応するための教育情報化推進プロジェクトチームを結成しました。そして、学びと成果を表現する場として、「のすっ子未来教室」の実証実験が行われることになりました。
この教室の特長は、壁の大型スクリーンを中心に扇形のカーペットが広がっている点です。カーペットに沿って机や椅子を動かすと、発表ステージと観客席のような並びになります。パソコンはスクリーン以外の壁3辺に並べられ、2人で1台を用いて、動画作成や3Dプリンターでの高度なものづくりに対応します。さらに、スクリーンは2枚分の幅広いサイズで、床から天井近くまでの高さがあるため、先生と児童の画面を並べて映すだけでなく、遠隔地の教室を等身大サイズで映すことができます。
従来のパソコン教室と比べて、成果を発表することと、協働して学びを作品化することに力を入れられており、児童の積極性を刺激する部屋づくりとなっていました。

■東京学芸大学附属竹早小学校、「SUGOI部屋」
セミナー3コマ目で選んだのは、「PC教室のこれからを考える ~GIGAで変わるPC教室の今後の在り方~」という講演でした。GIGAスクール構想により1人1台の学習端末が導入された今、パソコン室をどのように活用するかが問われている、という内容でした。
講師の方が最初に話したのは、「学習方針に対して教室が狭すぎる」というものです。従来の"黒板に向かって机を並べた教室"では、机上にタブレットやノートを広げるのも、班ごとに制作を行うのも、やや厳しくなっています。
それを踏まえて竹早小学校に設けられた「SUGOI部屋」は、文字通り、完成時には先生にも児童にも「すごい部屋ができた!」と話題になったそうです。

 ※「SUGOI」は、Smart(洗練された)、Unlimited(制約を受けず)、Growing(成長する)、Open Innovation(異分野の技術を組み合わせた革新的な)の頭文字をとってつけられたもの。

部屋には2枚分の大型スクリーンと、移動させやすい机・椅子があり、先の例に挙げた鴻巣市と雰囲気は似ています。
しかし、この部屋のスクリーンはホワイトボードを兼ねた材質になっており、投影した教材にマーカーで書き込んだり、マグネットを張り付けたりと、デジタルとアナログを融合させた提示方法が特長的です。スクリーンいっぱいにクラスみんなの意見を表示し、俯瞰して考えを共有する授業。スクリーンの片側に前回の板書を映し、振り返りながら学ぶ授業など、大画面ならではの活用方法が紹介されていました。
更に、パソコンを排して机を動かしやすくなったことにより、グループ活動の幅も広がります。
「自己表現活動」の一環で、2年生がコマ撮り映画を制作することになりました。昔話から物語の構成を学んで、シナリオを作り、タブレットで映像を撮影していくというものです。この中で、「みんなで確認し合いながら作ればより良いものになる」との考えに至り、急遽SUGOI部屋に撮影ブースが作られることになったのです。自由度の高い教室と、自分たちでより良い使い方を探す姿勢が組み合わさり、SUGOI部屋の新たな一面が見られました。

■パソコン室に求められること
理科室では実験や観察を行い、家庭科室では調理や裁縫を習うなど、その教室でないと体験できない学習もあります。しかし、パソコン室以外でも学習端末に触れられるようになり、パソコン室でないと体験できないことは少なくなりました。
利用機会が減っているパソコン教室について、文部科学省は昨年12月に、今後も活用するよう求める通知を全国の教育委員会へ出しています。通知では、高機能な端末を導入することで製図や動画制作といったコンピュータ処理能力を要する学習を行ったり、個人だけでなくグループ活動も可能な自由度の高い空間にしたりと、パソコン教室の扱い方を紹介していました。それはまさに、今回受講したセミナーで紹介された教室たちに通じるものがありました。
いずれ「パソコン教室」という呼ばれ方も無くなっていきそうですが、情報機器を利用して学習・表現する場として、ハイテクな教室は残っていくのではないでしょうか。
あるいは、もうパソコン教室を撤去した学校からも、無くしたことでどのような影響があったか貴重な意見を伺えるかもしれません。
仕事で学校へお邪魔させていただく際には、こういった事例を紹介しながら、先生方がどのような工夫をされているのか是非伺ってみたいと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 /// 主幹:鈴木守 /// エイデイケイ富士システム株式会社 DXセンター

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