2024/04/18

【No.90】秋田のDXはエコシステムでうまくいく

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

真弓課長
新年度になりましたね。桜も咲きましたから、我々もばりばり頑張る季節になりましたよー
かわもと部長
まあ、季節に関わらず、やるべきことは満載だけどね
MA
そんなこんなで、今日はエコシステムについて話そう
真弓課長
エコシステムですかー?節約して暮らすようなはなしですか?
かわもと部長
おいおい、そんな話をMAがするはずないでしょ。
MA
まあまあ、なんだそんなことかーって思うかもしれないけど、原理原則的な話でもあるんだ。DXというよりも、もっと身の回りのこと、もっと言えばここでどうやって生きていくかということかな。
真弓課長
わー、なんだか身近な話題のような、ですかね?
MA
では、まずはビジネスの周りのことから考えてみよう。我々は秋田の会社であるけど、実際の仕事は結構秋田県外の仕事も多いよね。そのため売上はもちろんこのエリアに反映されるけど、開発やシステムは受注先の県外の会社のビジネスで活用されることも多い。
かわもと部長
なるほど、IT/DX関連で我々が提案、開発されたシステムが、秋田県外でも活用されるということ。そしてその開発されたシステムは県外のビジネスで展開されていく。
真弓課長
そうですね、その案件が今よりももっと秋田県内の企業などで活用されて、県内需要を活性化するシステムとして動き出せば県内の需要が生まれる可能性がありますね。
MA
ということは、いわゆる地産地消のIT版という、つまり本質は同じで、地域を盛り上げるためには、地域で自立できる仕組みを作ることがとても大事だということ。これが今日のテーマのエコシステムということだ。
MA
実はね、2021年9月の第24回あきたDX通信で取り上げている、「Move on AKITA」がそのフレームワークなんだよね。お二人は覚えているとは思うけどね(汗
【No.24】すでにあるモノ・コトを工夫するだけで良い方へ向かう ―Move on AKITAって何?
かわもと部長
そういえば、ずいぶん前に話し合いましたよね。
真弓課長
そうですね、中小企業基盤整備機構で実施した「デジタル化応援隊事業」と時期が同じだったかもしれませんね。中小零細企業のデジタル化を進めて、経営に役立つ活用を推進するという目的ですね。
かわもと部長
そうそう究極的には企業の既存の事業をデジタル化、IT化で売上や利益を高めていく、そのためのコンサルのような支援事業でした。
MA
今ならDXを進めることで、既存の事業を高めていくこと、その支援を行う事で、企業が維持、成長をする。そしてエリアが盛り上がる、そのことで、我々のような、SI会社もさらに企業に対してDX提案を行える。実際のシステムノウハウもたまり、さらにより有効な提案を企業に対しても行う事ができる。
真弓課長
なるほど、地産地消となるような、DXによるエコシステムということは、そういう意味なんですね。
MA
もう一つの特徴が、前回指摘した内容だけど、
『デジタル化が進んでいないわけではないんだ。デジタル機器などは一定数導入済、IT、デジタル、ネットワークはすでに揃っているから、あえて新規に導入する必要は少ないというところが多い。「本当に企業や組織に役立つ利活用」これが進んでいない。ITツールの目的としては生産性向上・経費削減・企業の信頼性の確保・販売チャネルの拡大、確保・新規事業拡大・新製品、新サービスの創造・人材教育・育成・企業のロイヤルティ向上などなどいろいろあるけど、限定的にしか活用できていない』
という指摘だったけど、これは、いまだに道半ばだね。
かわもと部長
そうですね、ここは大事なところですね。すでにツールや環境はそろっているのにね。
真弓課長
つまり、コンピュータ、IT、通信インフラなどDXのためのツールはすでにある程度揃っていて、うまく活用すればいい段階なのに、それができないということが問題なんですね。
MA
それで、秋田RPA協会を中核的な位置づけにした、秋田再生のためのコンセプトがMove on AKITAなんだ。大事なので、もう一度取り上げておくね。

【No.24】すでにあるモノ・コトを工夫するだけで良い方へ向かう ―Move on AKITAって何?―※以下の図参照。

出典:秋田RPA協会(2021年)

MA
この図のように、企業にとってITが役立つ場面は多い。DXは、そこから「ITツールを土台とした事業、経営のやり方、仕組み」を前提とし、ITの可能性を最大限生かした企業活動を行うこと。それがDXの目指すところだよね。つまりDXは「会社の仕組みや、取り組みをデジタル化という土台を使って変える」こと。デジタルは使っているが、企業にとって本当に現在・未来に渡って企業活動を継続し、発展させるためのITの有効な利活用が進んでいないことが多くの企業における課題なんだよね。
真弓課長
それらITを生かしてどのように企業活動に利用するか、どうやって個々のビジネスに活用できるかといった、アイディアや気づきを得られればDXへの一歩が踏み出せるはずですね。
かわもと部長
クラウドなどのITサービスを用いて電子決済サービスを行う、SNSで販売プロモーションを行う、なんてことも、意外に簡単ですが、言われないと気が付かないことが多いですよね。実際に今は、無料のDXツールも多いけど、企業の多くが実行、利活用できていない。これらを継続的に行うことこそが、地域の企業の底上げを行い、地盤となる地域の経済を支える可能性は高いですね。
MA
なんども、繰り返して言うけど、このDXのエコシステムこそが我々の地域を維持、成長するための必須の戦略だと断言する、なんてね。
地域の企業が潤う、企業にDXを提案する、さらに企業にフィードバックして、地域経済圏が潤う、この繰り返しで、地域経済が自立継続できるようになる。これこそが究極のエコシステムじゃない?Move on AKITAはそんなコンセプトのプロジェクトだよ。なんとか実現への道を作りたいね。
かわもと部長
了解です!
真弓課長
了解です!

営業メンバーによるお役立ち情報!

不正送金 ダメ!絶対!!

どうも、大塚です。花粉症や、気温の変化がありすぎて疲れが取れない季節になってきています。
そのなかで興味のある話題が最近ありました。

皆さんも知っていると思いますが、最近、某メジャーリーガーの銀行口座から約6億8000万円の不正送金があったみたいです。(合計だと24億5000万円)手口がどんどん明らかになってきていて、ついつい情報を追ってしまう今日この頃です。
そこで不正送金の対策はどうなっているのかと思い、不正送金の対策について調べてみました。


まず、不正送金とは、悪意を持った第三者が自分の口座にアクセスして口座残高をどこかへ送金する犯罪行為です。
そして日本でもインターネットバンキングの普及と新しい犯罪手法の開発により被害が急激に増加しているようです。
令和6年1月24日付で金融庁からフィッシングによる不正送金に関する注意喚起がなされているのですが、令和5年11月末での被害件数は5,147件、被害額は約80.1億円で過去最高との事です。怖いですね。

不正送金が起こる主な原因ですが、
・フィッシング詐欺
 :メールやSNS等を用いて偽サイトに誘導し、銀行口座へのログイン情報を盗み出す行為です。
  メールやサイトは精巧に作られていて本物と見間違う可能性がある。
・SIMスワップ詐欺
 :SIMに不正アクセスしてスマホを乗っ取り、攻撃者自身や仲間の口座へ不正送金をする詐欺手口。
  過去には免許証を偽装し、SIMスワップ詐欺に加担し逮捕された事例があります。
・マルウェアなどのウイルス感染
 :マルウェアが自分のデバイスに入る経路としては、悪質なメールの添付ファイルを開いてしまったり
  不正なソフトをダウンロードしてしまうことなどです。
・クラウドサービス等に不正アクセスされる
 :様々なサービスの認証(ID/パスワード)情報をクラウドサービス上に保管している場合、
  そのクラウドサービスに不正アクセスが発生した時、全てのログイン情報が漏えいする
  可能性があります。
・金融機関からの情報漏洩
等があげられるようです。

それに対して、某大手金融機関での対策としては、
・トランザクション認証機能導入
 :登録振込先以外への振込時に使用。
  振込先の口座番号を入力するとワンタイムパスワードが発行されます。
  このワンタイムパスワードと振込先口座番号がひもづけされ、指定した振込先であることを確認、
  振込先口座情報の不正書き換えによる不正送金を防止することができる。
・メール式ワンタイムパスワードの導入
 :振込等の取引時、他人からのアクセスの可能性があるとシステムが判断した場合、銀行より
  認証用暗証番号等を登録したメールアドレスに送信。当該取引を実行するには、認証用暗証番号の
  入力が必要なため、不正利用防止に有効な対策となります。
・24時間365日モニタリング
・ウイルス対策ソフト無償提供
等を行っているようです。
それでも完全に防ぐことができないようなので、個人でも対策が必要ですね。

個人での対策では
・使っているデバイスを最新の状態にする。
・セキュリティソフトの導入
・多要素認証を導入
・金融機関の利用設定を変更
・フィッシングメールを開かないようにする
などがあげられます。
基本的な対策がいかに大事かという事ですね。各金融機関でもホームページで注意喚起と防止策について案内がされているようですので、皆さんも一度見てみてはいかがでしょうか。

また、フィッシング詐欺は進化してきていて、現在はリアルタイム型というものが
出てきているそうです。
名前の通りリアルタイムで入力を把握し、すぐにログインしすぐに不正送金が行われてしまいます。
多要素認証を導入していてもリアルタイムでワンタイムパスワードを把握されてしまいますので、まずはフィッシングメールを開かないようにするなど、個人のセキュリティ意識を高めることも重要だなと感じます。

最後に不正送金の補償について
利用者に過失がなければ全額補償されるとのことです。

過失として補償が減額されてしまった例を調べたところ、
・銀行が複数回にわたって具体的に注意喚起した手口でだまされる
・警察や銀行を語るものに対し、安易にIDやパスワードを教える
・IDなど記した手帳や携帯電話を盗まれて情報を取られる
・身に覚えのない残高の減少を認識したのに銀行への通報を怠る
などがあるようです。

皆さんも不正送金の被害には気をつけましょう。もしかしたらあなたのすぐ近くに、あなたをだまそうとする人が潜んでいるかもしれません。


余談ですが・・・
ピカソはどれだけ使っても口座残高が減らなかったみたいですよ。
その理由は・・・
どのような小さい支払いも小切手で支払いをしていたから。
お店の人が値段よりもピカソ直筆のサインの方が価値があると思い換金しにいかなかったそうな・・・。

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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