2024/12/12

【No.106】ランチェスター戦略を語るべき時が来たようです

あきたDX通信編集長 伊嶋謙二

ご存じのように、私ことMAは中小企業市場のIT導入実態を専門に調査、分析するマーケティングを行うこと、いわゆるITアナリストとしての活動もしています。

IT市場における競合分析や戦略立案は、中小企業向けのマーケティング支援や戦略策定において、非常に重要な役割を果たしていることは広く知られています。特に、ニッチ市場や限定された分野でのシェア獲得を目指す戦略の策定は、スリリングでやりがいのある取り組みです。

また、中堅・中小企業分野では、技術やトレンドが変化しても、企業が抱える課題や悩みの本質は大きく変わりません。そのため、中小企業市場向けのマーケティング支援の必要性は依然として高く、多くの企業にとって欠かせないものとなっています。

一方で、中小ITベンダーは、大手企業のように物量や規模を武器に市場を寡占することは難しいのが現実です。そのため、独自の戦略を立案し、実行することが求められます。このような状況で有効となるのが「ランチェスター戦略」です。

ランチェスター戦略は、競争力を「数」「質」という視点で捉え、弱者が強者に勝つ(もしくは生き残る)ための手法を提供します。この戦略を活用することで、中小ITベンダーは特化と差別化を徹底し、大企業と同じ土俵での競争を避けながら、独自のポジションを築くことが可能となります。

ここでランチェスター戦略を中小ITベンダーの現状に応用し、生存競争を勝ち抜くための具体的なアプローチを整理しておきます。

◎ニッチ市場の選定
 競争を回避するためには、大企業が手薄な業界や地域、特殊な技術領域に注力することが重要です。
 いわゆるニッチ領域、特定のユーザ層に焦点を絞ることで、差別化を図ります。

◎顧客密着型のサービス提供
 中小ITベンダーの強みである柔軟性や迅速な対応力を活かし、ユーザとの信頼関係を築きます。
 現場の課題に寄り添い、具体的な解決策を提案することが成功の鍵です。

◎特定技術やサービスへの集中投資
 限られたリソースを特定の分野に集中することで、高度な専門性を構築します。
 この専門性が競争優位性の源泉となり、効率的なマーケティングを可能にします。

◎独自の付加価値の提供
 価格競争を避けるためには、特化型ソリューションやカスタマイズサービスなど、明確な選択理由をユーザに提供する必要があります。

◎選択と集中の徹底
 限られた資源を効率よく活用し、成果を最大化するには、この選択と集中の原則が欠かせません。

これらの戦略を通じて、中小ITベンダーは競争優位性を確立することが可能です。
また、ITを導入しているものの活用に課題を抱える企業への支援は、中小ITベンダーにとっては、大きなビジネスチャンスでもあります。
このようなユーザに対する具体的なアプローチは次の4点が考えられます。

1.現場課題に即したソリューション提案
顧客の現場に入り込み、実際の運用状況や課題を詳細に把握します。その上で、カスタマイズや機能改善を提案することで、顧客が実感できる成果を提供します。

2.教育・トレーニングと運用サポートの強化
企業のITスキルを向上させるため、現場スタッフ向けの実践的な教育・トレーニングやワークショップを提供します。これにより、ユーザの満足度と信頼を高めます。

3.継続的な改善提案
ITシステムの運用状況を継続してチェック、分析し、改善策を提案することが効果的です。データ活用のアドバイスや業務効率化の提案を含めることで、ユーザにとって価値ある存在となります。

4.IT/DXの効果の見える化であり、成功体験
IT活用の成果を具体的な数値で示し、ユーザに安心感を提供します。これにより、リピート契約や追加契約を獲得しやすくなります。

中小ITベンダーにとって、ランチェスター戦略に基づく選択と集中の実行は、成功の鍵ということが分かります。ニッチ市場への注力とユーザ密着型のサービス提供を徹底することで、限られたリソースでも持続的な成長が可能になります。

さらに、IT活用に課題を抱える企業への支援を通じて、単なる導入業者ではなく課題解決の伴走者としての地位を築くことができるでしょう。
このようなアプローチが、中小ITベンダーの競争力と存在意義を高めるための重要な道筋となります。

実は多くのユーザ企業や団体に共通する話として、ランチェスター戦略に基づいた選択と集中が成功の鍵を握ります。ニッチ市場への注力やユーザ密着型のサービス提供を徹底することで、限られたリソースでも競争優位性を確立できるからです。

また、IT活用に課題を抱える企業への支援を通じて、単なるIT業者にとどまらず、企業の課題解決の伴走者としての地位を築くことが可能です。このようなアプローチにより、中小ITベンダーは市場で持続的な成長を遂げることができるでしょう。
今後も、我々が心掛けるべきポリシーとして掲げ、前進していきます。



あきたDX通信編集長 伊嶋謙二

営業スタッフ徒然草

降雪量予測に伝承とテクノロジーが交差する

みなさん、お久しぶりです。DXソリューション部の相原です。

私の住んでいる秋田市では12月になり気温が一気に下がり、冬の到来を感じています。 積雪はまだありませんが、「今年は雪が多い!」なんて噂も聞こえるため、今から少し憂鬱な気持ちです。

さて唐突ですが、冬の降雪量を予測する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
最近の気象予測は、様々な技術革新により、予測方法も大きく進化、精度も向上しているようですので、様々なサイトや生成AIを使って調べてみました。

冬の降雪量予測はまず、気象データの詳細な分析や高度な気象モデルを用いて行われるようです。
過去の気象データを収集し、気温、降水量、風向きなどのパターンを解析。これと合わせ、今年の冬に予測される気象条件を基に、降雪量を予測するのだそうです。
例えば過去のデータから、気温が低くなる時期や降水量が多い時期を特定し、これらの条件が重なる時期に、降雪が多くなる可能性が高いと判断します。

さらに、気象モデルを使って大気の動きをシミュレーションします。
これには、コンピュータを使って気温や湿度、風の動きを数値的に再現し、未来の天候を予測する方法が含まれます。 これらのモデルは、実際の気象データを基にして精度が高められており、最近では、スーパーコンピュータを使った高度なシミュレーションにより、正確な予測が可能となっているようです。
最近の天気予報、確かによく当たるなーと思いますよね?
これらの予測技術はDXの一環として、私たちの生活をより便利にしていると言えるのではないでしょうか。

また、地球温暖化の影響も降雪量の予測に大きな影響があるようです。 地球全体の気温が上昇することで、降雪量は減少する傾向があるそうなのですが、温暖化による気象パターンの変化で、一部の地域では逆に降雪量が増加することもあるとのこと。
これらの複雑な要因を考慮して、気象専門家の方々はより正確な予測を行おうとしていると考えると、なかなか大変な作業ですよね。

さて、今年よく聞いたフレーズに「カメムシが多い年は雪が多い」というものがあります。今年の秋田は緑色のカメムシが大量発生していました。カメムシというだけでちょっとあれですが、緑色なのでさらにあれです。
勿論、この根拠はまったくありません(御存じの方、エビデンスお持ちの方、情報をお寄せください)。 しかし、昔から言い伝えられているため、科学的な根拠がなくても地域の経験に基づいた予測として無視できないものだと思います。
これから本格的な冬を迎え、降雪が多いかどうかの答え合わせができますが、個人的には雪が少ないことを願っています。

私事ですが、今年の8月に子猫を迎え一緒に住むようになりました。初めての冬を迎えることになります。 猫は冬が苦手だとよく聞きますが、この前窓の外に雪がちらつくのを見つけ、はしゃいで窓際まで駆け寄っていきました。我が家の猫ちゃんは冬が好きかもしれませんね。

話が発散してすいません。ということで、気象モデルやAIモデルは大量の学習データから結果(答え)を導き出しますが、それがどのようなロジックで出てきたのかはブラックボックスです。
いわば、「カメムシが多い年は雪が多い」と通じる部分があるのかなと思った今日この頃です。
新しい技術と伝統的な知恵をうまく組み合わせながら、生活をより良く変革していきたいものですね。

最後に宣伝ですが、弊社でも、AIを活用したサービスや製品の開発や、社員のスキルアップにも積極的に取り組んでいます。
AIに関するご相談、その他DX全般の御相談は、是非弊社まで!


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