2025/10/30

【No.128】わが社の集約移転がもたらす効果と目的、そしてDX

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

真弓課長
我々の新事業所開設のご案内をお送りしたところ、各所からお問い合わせが届いていますね。
かわもと部長
そうなんだよね。会社としては新年度が始まったばかりでいろいろある中、もうすぐ移転だから大変だよ。
MA
ふふ、なるほど。11月10日、今までとは一味違う、新しい「DXセンター」が秋田市大町にオープンということだね。ということは今回の移転は、単なるオフィスの引っ越しじゃない。むしろ、会社としてのあり方を世の中に示す出来事だと思うんだ。
かわもと部長
そうですね。これまで秋田市手形のDXセンターと、河辺の七曲開発センターに分かれていた体制を、新DXセンターに集約します。
「クラウドビジネス部門」「DXソリューションビジネス部門」「情報プロジェクト部門」「経営企画室」が一か所に集まるわけです。
僕自身、それぞれの拠点で働いてきたので、この集約は責任重大です。現場を動かす立場として、気が引き締まります。
真弓課長
でも、かわもと部長、それこそチャンスですよ! 部署の垣根がなくなるのって、すごくワクワクします。みんなが顔を合わせながら動ける。スピード感がまったく違ってくると思います!
MA
そうだね。DXの本質は「技術よりも変化への構え」にある。組織をどう変えるか、自分たちがどう動くか、それを実践できる環境が整うのは大きいよ。しかも立地もいい。山王大通り、竿燈の練り歩くメインストリート。街の中心にオフィスを構えること自体が、メッセージになるんじゃないかな。
かわもと部長
確かに、あの通り沿いに看板を出すって、かなり目立ちますよね。「DXを推進する企業はこんな場所にあるんだ」と、外部に伝えられるのは大きいです。ただその分、期待も高まります。「じゃあお前たちはDXで何を変えたのか?」と問われる立場にもなる。そこがプレッシャーです。
真弓課長
でも、それこそやりがいですよ!今まで離れていた部署間の連携が一気に近くなりますし。開発の途中で営業チームとすぐ相談できる。マーケティングも同じフロア。情報の流れが一気に速くなります。
「共創」がリアルに起こる職場になると思うんです。
MA
いい言葉だね、共創。DX時代のキーワードのひとつだ。一緒に考え、一緒に作る。そのためには、物理的な距離を縮めることが本当に重要なんだ。リモートやクラウドだけでは生まれない空気が、そこにあると思うよ。
かわもと部長
そうですね。オンライン化が進む中で、あえてリアルを重視するというのは面白い選択ですよね。でも今回の大町移転は、まさに「リアルとデジタルの両立」を示す象徴になるのかもしれません。現場で感じたことを即座にデジタルに反映する、まさにDX的な動き方ですよね。
真弓課長
実はスタッフもかなり前向きなんです。「街の真ん中で働けるのがうれしい!」とか、「知り合いに説明しやすい!」って声も出ています。オフィスデザインも外部の方が立ち寄りやすい雰囲気にしますし、これからもっと開かれた会社になっていくのが楽しみです!
MA
なるほど。そういうちょっとした誇りが大事と思うね。働く場所を誇れるというのは、意識を変える第一歩になる。つまり今回の移転は、企業ブランディングの再構築でもあるということだね。クラウドビジネスのブランドを高めるにも、これ以上ない舞台じゃないかな。
かわもと部長
ええ。首都圏の拠点はそのまま維持しますが、秋田の新DXセンターを全国連携のハブとして位置づけたいです。地元企業とも首都圏パートナーとも、もっとスムーズに動けるようにしたい。この集約でようやく「秋田発・全国展開」という言葉に実感が伴う気がします。
真弓課長
それ、いいですね! 秋田から全国へ。私たちのサービスをもっと多くの企業に知ってもらえると思うと、すごく前向きになれます。正直、プレッシャーよりワクワクの方が大きいです!
かわもと部長
はは、それくらいの勢いが一番ありがたいです。僕はつい「結果を出さなきゃ」と思い詰めていましたけど、真弓課長の言葉を聞いて少し肩の力が抜けました。
MA
それでいいんだ。DXは「完璧な計画」から始まるものじゃない。挑戦の中で形を変えていくことこそDXだ。失敗を恐れず、まず動く。今回の移転は、その第一歩を体現していると思うよ。
真弓課長
動きながら考える、ですね! 私たち、そういうの得意です! MAも前に言ってくれた「ラフ・アンド・レディ」は、まさにDXの本質を表してますよね。
かわもと部長
ええ。これからが本当のスタートですね。場所が変わるだけじゃなく、働き方も、発想も、すべて新しくしていきたいです。
MA
その意気だね。新しいDXセンターが、ただのオフィスではなく、秋田の変化の象徴になるといい。そして、それを全国に発信するのが君たちの役割だ。期待しているよ。

---編集後記---

真弓課長
今回の移転について、こんなメッセージを考えてみました。
「11月10日、大町に新しい風が吹く。これは単なる移転ではなく、変わることを選んだ企業の姿だ。その選択こそ、DXの本質ではないか。」
うん、そう思うようになってきました!もうすぐその日です。

事業所統合および移転のお知らせ―エイデイケイ富士システム

営業スタッフ徒然草

相次ぐクマ被害...デジタル技術ができること

みなさん、こんにちは。
エイデイケイ富士システム営業スタッフの齋藤(友)です。

朝晩が冷え込み、いつの間にか冬の訪れを感じる季節になりました。
私はちょっとした風邪をひいてしまいましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
体調管理が難しいこの時期、暖かくしてお過ごしください。

■クマに気付かされる冬の訪れ
さて、冬が近づくということは、冬眠前のクマが活発になる時期でもあります。
今年の秋田県は例年以上にクマの出没が相次ぎ、被害報告も連日のようにニュースで取り上げられています。県の発表によると、10月時点で1000頭を超えるクマが駆除され、犠牲者数も過去最大規模です。

10月28日には、鈴木健太知事が防衛省に自衛隊派遣の要望を出すことがニュースになっていました(執筆時点)。
とはいえ法的な制約により、自衛隊が直接クマを駆除することはできず、箱わなの設置や運搬といった支援にとどまるようです。
それでも、日々現場で活動されている自治体職員・猟友会の方々にとっては大きな助けとなるはずです。
改めて、地域の安全を守るために尽力されている皆さまに、心からの敬意を表します。

■情報は届いているけど...
しかし現実問題として、クマ対策に携わる方々は人手も予算も限られています。
「出てから対応」するだけでは追いつかず、地域全体での情報共有・初動の早さが重要になります。

近頃は、県が運営する「クマダス」によって、近隣住民による目撃情報を共有する仕組みができ、私もよくクマの出没情報を知るために利用しています。
但し現状では、利用者が自らブラウザを覗きにいかなければ情報を得られないため、住民が危険を察知するまでに時間がかかるケースもあるのではないでしょうか。

こうした状況を見ると、デジタルの力で地域の安全を高める余地はまだまだあると感じます。 実際、AIやIoTを活用した害獣検知や追い払いの技術が各地で進化しており、秋田のクマ対策にも活かせるヒントがあるのではないかと思います。 今回は私が調べてみて、特に興味がわいたソリューションを3つ紹介させていただきます。

----------------------------------------------
■実例①AIカメラで自動検出・通報「Bアラート」(富山県)
富山県の実証実験で開発された「Bアラート」は、通信機能付きカメラで撮影された画像をAIが解析し、クマを自動で検出すると関係機関へ即時通報する仕組みです。
検出精度は"99.9%"と高く、見回りの負担を大幅に軽減、自治体や警察への通報が早まり、捕獲や住民避難など初動対応の迅速化に貢献します。
(参考)第4回デジタル田園都市国家思想 - 富山県で生まれたクマ対策DX(Bアラート)

■実例②レーザーで追い払う「シカニゲール」(長野県)
長野県のスタートアップが開発した「シカニゲール」は、AI搭載の4Kカメラと赤外線センサーで動物を自動検知し、対象にレーザーを照射して追い払うシステムです。
遠隔監視やクラウド録画にも対応しており、現場に人がいなくても安全に対応できます。
名前の通り、シカを対象にしたソリューションですが、クマへの応用が可能か、気になるところです。
(参考)株式会社ハタケホットケ様公式ホームページをご覧ください

■実例③「見えない柵」をつくる音響デバイス「Flox Edge」(スウェーデン)
スウェーデン発の「Flox Edge」は、AIが周囲の動物を識別し、種や行動パターンに合わせた「音」を流すことで侵入を防ぐ技術です。
単調な音や光を繰り返す従来装置とは異なり、AIが動物の反応を学習して音を調整するため、慣れによる効果低下を防ぐことができます。
"見えない柵"を築く仕組みであり、人と野生動物が距離を保って共生する未来を感じさせます。
(参考)Flox Intelligence様公式ホームページをご覧ください
----------------------------------------------

■「現場を支えるDX」という発想
秋田のクマ問題(いまや東北全域、いずれは全国規模に?)は、地域インフラの問題とも言えます。
限られた人員で広い地域を守るためには、情報の一元化や自動通知、遠隔監視といった"仕組みのDX"が欠かせません。

私たちエイデイケイ富士システムには「現場の課題を解決する仕組みをつくる」という役割があります。
秋田という地域に合ったクマ対策の形は、もしかするとここで紹介したような先進技術の応用かもしれませんし、あるいは、まったく別の方法かもしれません。

今回取り上げた「クマ対策」は、地域課題のほんの一例です。
同じように地域や現場で困っていることは、他の分野にも数多く存在し、課題の大きさは関係ありません。
私たちはお客様のパートナーとして、どんな課題でも共有し、一緒に解決していく存在でありたいと思います。
お困りごとがございましたら、ぜひお気軽にお声がけください。


<DXに関するお問い合わせ>
 エイデイケイ富士システム株式会社
 DXセンター DX担当まで
 Email:dx-lab@adf.co.jp

---------------------------------------------------------------------------------------
あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

Copyright(C)、エイデイケイ富士システム株式会社、掲載記事の無断転載を禁じます。

一覧を見る