2025/11/27

【No.130】音楽の変化に見るDXの本質 ―モノからコトへ、そして「体験の時代」へ―

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

---「今回の会話のポイント」---

かつてレコードを手に入れることが「音楽を楽しむ」ことのすべてだった時代がありました。いまやCDを買わずとも、スマホひとつで世界中の音楽にアクセスできる。このわずか数十年の変化の中に、DXの本質が凝縮されています。モノからコトへ。所有から体験へ。私たちが提案する企業支援の現場でも、その流れは確実に進んでいます。
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MA
昔から原稿を書いたり、提案資料をまとめたりするときは、一人になって音楽を聴いているんだよ。ヘッドフォンで自分だけの空間に入り込んで集中する、あれは本当にいいよね。いまは配信サービスのおかげで、ほとんどの音楽がいつでも手軽に聴ける。そして、昔のアルバムを配信で見つけて聴くと、懐かしさと新しさが同居しているような感覚になる。レコード時代の音の記憶がよみがえる一方で、スマホひとつあれば世界中の曲にアクセスできる時代になった。音楽の世界って、まさに「デジタル化」と「業態変化」の縮図だと思うんだ。
真弓課長
MAは特に音楽好きですよね。JAZZ、ロック、クラシック、ヒップホップ、オルタナまで、ほんとに幅広く聴いてますし。まさに音楽文化の変遷のど真ん中を歩いてきた人ですよね。IT市場の変化も同じ時代に体験してきたなんて、すごくうらやましいですー。
かわもと部長
確かに、考えてみれば音楽ほど時代の変化を体現してる業界もないですよね。レコードからCD、レンタル、そして配信、サブスクへ。店でモノを売るビジネスから、体験やサービスを提供するモデルに変わった。まさにDXの世界そのものです。
真弓課長
昔はレコード屋さんが地域の文化発信の場でもありましたけど、今はネット配信で、どこにいても同じ音が聴ける。でも、その分だけ、どう楽しむかは個人に委ねられている。音楽は変わっても、楽しむという行為自体はむしろ豊かになっていますよね。
MA
そう。重要なのは、音楽を「聴く」という行為は変わっていないけど、そこに至るプロセスが根本的に変わったということなんだ。アナログからデジタル、所有から利用へ。これは単なる技術進化じゃなくて、価値の提供方法の変革。DXとはまさにこういう変化のことを指すんだよ。
かわもと部長
アップルがiPhoneを出して以降、携帯電話は単なる通信機器じゃなくなりましたもんね。いまや自分を記録するデバイスであり、生活の中心。世界中の行動様式を変えた。まさに、クラウド思考の象徴です。
真弓課長
クラウドって、データを預ける場所じゃなくて、考え方そのものの変化ですよね。モノを持たず、必要なときに必要な機能を使う。これって企業のIT活用にも通じます。システムを「所有」するより、「使いながら変える」方が早い。
MA
その通り。だからDXを「新しいツール導入」と捉えてしまうと本質を見失う。大事なのは、技術を通じて事業の形をどう変えるか。音楽がモノから体験に進化したように、企業も顧客との関わりを変えていく必要がある。
かわもと部長
でも、まだまだ「うちは関係ない」「規模が小さい」といった反応が多いですね。変化の必要性はわかっていても、どこから手をつけていいのか迷っている。
真弓課長
そうですね。まるで昔のレコード店が「CDなんて一時的な流行だ」と言っていた頃のようです。あのとき動けた店と、そうでなかった店の差は大きかった。
MA
まさにそれ。ダーウィンの法則じゃないけど、強い者が生き残るんじゃなく、変化に適応した者が生き残る。デジタル化の波は業種も地域も関係ない。秋田も例外ではないし、むしろ地域の方が小回りを利かせやすい分、チャンスは大きいともいえる。
かわもと部長
でも、実際に提案していく側としては、「何を変えればいいのか」「どんな効果があるのか」をどう示すかが難しい。目の前の業務改善から一歩踏み出してもらうには、ストーリーが必要ですよね。
MA
そう。DXを押しつけるんじゃなくて、「音楽がこう変わったように、御社のビジネスも次の形にできる」と伝えることが大事。技術の説明よりも、変化のイメージを共有すること。音楽の事例って、そこに説得力があるんだよ。
真弓課長
つまり、私たちの役割は「変化を理解してもらう案内人」なんですね。システムを売る会社ではなく、変革のパートナーとして寄り添う存在に。
MA
まさに。どの企業も、決して遅れているわけじゃない。やるべき方向が見えづらいだけ。だからこそ、最初の一歩を一緒に踏み出せる支援が求められている。音楽の世界も、最初に配信に踏み切った企業が次の文化をつくった。DXも同じで、早く動いた企業が新しい市場をつくる。
かわもと部長
遅れて動けば、結局は「仕方なく」参加する形になりますからね。ルールが固まった後に参入するのは大変だし、競争力も下がる。
真弓課長
なるほど。DXって未来の話じゃなく、いままさに進行中の現実なんですよね。音楽の変化も、気づいたら生活の中心が変わっていたように。
MA
そう。DXも「遠いテーマ」じゃない。音楽のように、楽しみながら変わっていくものなんだ。秋田の企業も、まずは身近なことから少しずつ変えていけばいい。小さな一歩でも、それがやがて大きな変革につながる。

---編集後記---

真弓課長
音楽はアナログからデジタルへ進化しても、心を動かす力は変わらないですね。DXも同じで、技術の話ではなく、人と企業の価値をどう伝えるかの話です。変化を恐れず、まずは動く。その積み重ねが地域の未来を支える原動力になるって、やります!

営業スタッフ徒然草

そこにAI(アイ)はあるんかね

みなさん、こんにちは。
エイデイケイ富士システムの尾張谷です。

今月、秋田市大町の新しい「DXセンター」に移転しました。2拠点を1つに統合したことで、少し広くなりました!快適ではありますが、まだ少し落ち着かない今日このごろです。

コラムのタイトルにありますが、みなさんの周りにはありますか。言わずもがな、ありますね。むしろ溢れていませんか。
Googleで検索をすれば、「AIによる概要」と表示されますし、自治体のサイト見てもAIチャットボットが応答してくれますし、エアコンなどの家電にもAIによる自動調整がもはや当然のようについていたり、ショッピングサイトのおすすめもAIの一例かと思ったりします。

そんな数あるAIの中でも、ChatGPTをはじめとした生成AIは、今や多くの業務で欠かせない存在になっています。みなさんの中でも業務やプライベートで活用している人は多いと思います。
ただ、みなさん使いこなせていますか?
私ももちろん主に業務で使ったりしていますが、正直なところ使いこなしているとは到底言えません。
質問の仕方ひとつで結果が変わる生成AIに対し、 "自分が欲する回答をもらうにはどう聞けばいいのか" "どこまで任せていいのか" と迷う場面も多く、本当に試行錯誤の最中です。

一方で、若手社員や私の上司、社内には生成AIの力を上手に活用している人たちも多いです。そんな方々から使い方のアドバイスをもらったりすると、 "たたき台をつくる" "複数案を出してもらう" "添削をしてもらう" といった "AIに任せる役割" が非常に明確だったりします。ここに、生成AI活用のコツがあるのでは考えたりしています。

そこで、生成AIの上手な使い方について少し調べてみました。(上手に活用している人は、こんなことを調べないだろうなとは思います。)
いろいろありましたが、私が選択したのは以下3点です。

1)具体的な目的をはっきり伝える
生成AIからどんな回答が欲しいのかを明確に伝えると精度が上がるようです。例えば、「自社の商品を説明するスライドを5枚。ターゲットは製造業、トーンはカジュアルで。」など、具体的なゴールを示すほど良いそうです。

2)一発で完璧を求めない
生成AIの回答は初回で100点とする必要はありません。「修正を重ねて精度を上げる」 ことを前提にしているようです。改善指示は短く、「良かった点」「直したい点」をセット伝えると効果的のようです。

3)小さな用途から慣れる
いきなり大きな仕事を任せようとすると、どう使えば良いかわからず挫折しがちです。上手に活用できる人ほど、日常の小さいタスクからAIを利用しているようです。
例えば、「メール文の整理」「会議メモの要約」「文章の校正」などがおすすめのようです。


今後は、生成AIのセミナーや研修が増え、社内外を問わず学ぶ機会が広がっていくと思われます。若手だけでなく、管理職や私のように "AIが少し苦手" という人でも、段階的にスキルを身につけられる環境が整いつつあります。
例えば、先日11/19,20と弊社が運営事務局を務め、秋田県主催の「生成AI活用セミナー」を開催しました。
多様な業種の方が参加し、ハンズオン形式で生成AIの使い方やコツを学び、実際に使うことで生成AIへの可能性を感じていただけたと思います。

そして当社でも、生成AIに関連した商材・導入支援をご用意しています。
「業務にどう取り入れたらいいか」「どのツールが向いているのか」など、気になる点があればお気軽にご相談ください。AIが "苦手な人でも使いこなせるようになる" ための取り組みを、これから一緒に進めていきませんか?

ちなみに、本コラムも生成AIに支援してもらいました。いつもは、うまく活用できないので途中で挫折してしまうのですが、私自身調べたコツを踏まえてまとめてみました。どれくらいの割合がAIかは秘密ですが、もっと使いこなせるようになれば、便利になることは実感しました。



<DXに関するお問い合わせ>
 エイデイケイ富士システム株式会社
 DXセンター DX担当まで
 Email:dx-lab@adf.co.jp

▼「生成AI活用セミナー」の様子

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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