2026/04/16

【No.140】リアル「歓喜の歌」、やっぱり起こるデジアナ問題

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

---「今回の会話のポイント」---
電話や口頭による予約は記録が残らず、情報が分断されることでダブルブッキングのような問題を引き起こします。DXの目的はツール導入ではなく、予約・確認・変更といった一連の流れを一貫したデータでつなぎ、誰もが同じ情報を共有できる状態をつくることにあります。一方で、想定外のトラブルを最終的に解決するのは人の関係性と対話です。DXとは、ミスを防ぐ仕組みと、人が補完する力をどう設計するかに他なりません。さて今回はそんなエピソードです。
--------------------------------------------------------

MA
いやー、最近、妙に現実が出来すぎていてね。面白いねーということがあったよ。
かわもと部長
どうしたんですか?
MA
リアル「歓喜の歌」とでも言うべき出来事に遭遇したんだ。というのはね、新作落語の「歓喜の歌」知ってるかな?
真弓課長
面白そうですね。
MA
この噺は、地方の文化会館でダブルブッキングが発生。対立する二つのコーラスが衝突するが、職員は彼女たちの情熱に動かされ再起。やがて両者は協力し、第九を成功させる。嘘と勘違いが人の絆で感動へ変わる人情噺なんだ。
かわもと部長
へー、歓喜の歌ですか。
MA
そう。大晦日の文化会館で、別々のコーラスグループが同じ時間に予約されてしまう。原因は何か。電話による人手の受付、つまり「アナログ」によるものなんだ。
真弓課長
落語では聞いたことはありませんが、映画はみましたね。もう泣けましたね。典型的なヒューマンエラーでひと騒動だったけど、最後は人の熱意で解決する。
MA
そこが重要なんだ。問題は人が起こすが、解決するのも人だ。そして同じことが、つい先週、私の所属するスポーツクラブで起きた。身内の話だったので、思わずこんなことが実際に起こるんだと思いつつ、どう解決するのかを注視していたんだよね。
かわもと部長
うーん、現実でもですか?あるんですねこんなことが。
MA
私のスポーツクラブによる体育館の施設予約は、普段は書類やWebで申請するのに、クラブの担当がある日体育館利用時のついでに施設窓口で口頭予約したんだけど、たまたま体育館の責任者不在で、代わりの担当が新人で、その口頭による予約の登録をし忘れた。
真弓課長
つまりログがない状態ですね。ありゃりゃ、困りますよね。
MA
その通り。その後、別の団体がWebからその日時に予約してしまった。自分のスポーツクラブ担当が先日Webの予約確認をした際に、別の団体の予約が入っていることが分かり、施設に確認したところダブルブッキング(正確には予約されていない)が発覚。すでにこの日に公式試合を組み、対外告知まで済ませていた。もう後に引けない状態だよ。
かわもと部長
それは深刻ですね。信用問題にもなりかねない。
MA
最終的には、施設側責任者と自分のスポーツクラブの関係性が深いために、事情を整理し、施設側がWebで予約した別団体と交渉して日程変更してもらって、なんとか収まった。
真弓課長
まさにリアル歓喜の歌...。でもこれは偶然うまくいったケースですよね。
MA
でも、本質は別にあるよね。デジタルのプロセスの中に、たった一つアナログが混ざるだけで、流れは途切れる。今回で言えば「口頭予約」だ。
かわもと部長
業務フローの一貫性が崩れるわけですね。
MA
本質はそこなんだよ。デジタルの流れの中にアナログが混ざると、情報が途切れ、全体最適が崩れる。今回のようなダブルブッキングは、その典型例だ。
真弓課長
DXの本質は、単なるデジタル化ではなく、プロセス全体を一貫して設計することですね。
MA
その通り。重要なのは、予約や確認、変更といった一連の流れをデータでつなぐこと。誰が見ても同じ状態が共有されていることが前提になる。
かわもと部長
つまり、属人的な判断や記憶に依存しない仕組みづくりですね。
MA
ただし、それだけでは不十分だね。どれだけ整備しても、想定外は必ず起こる。そのときに効くのは人の判断と関係性だ。
真弓課長
デジタルで防ぎ、人で乗り越える、という設計ですね。
MA
まさにそれだ。DXとは、ミスをなくすことではなく、ミスが起きにくい構造と、起きたときにリカバリーできる関係性、その両方をどう組み合わせるかなんだ。
真弓課長
人を排除するのではなく、人を活かすDXですね。
MA
その通り。今回の件も、最終的に解決したのは人の関係性と対話だった。デジタルはミスを防ぐが、関係性はリカバリーを可能にする。
かわもと部長
つまり、デジタルとアナログは対立ではなく、役割分担。前にもここで良く言うようなDXはデジタルとアナログの良いとこどりってやつですね。
MA
そうね、ただし混在させるなら設計が必要だよね。無意識の混在が一番危ない。
真弓課長
現場任せの例外処理が、最大のリスクになるわけですね。
MA
中小企業こそ、ここを見直すべきだね。リソースが限られるからこそ、一度のミスが致命傷になりやすいからね。
かわもと部長
逆に言えば、整えれば強い。
真弓課長
リアル歓喜の歌は、笑い話で終わらせてはいけないですね。
MA
むしろ、今のDXの本質を象徴している。人とデジタル、その境界をどう設計するか。それがこれからの競争力になるから、このドタバタを参考にしてほしいね。

---編集後記---

真弓課長
今回のテーマは「デジアナ問題」。身近なトラブルの中に、DXの本質が凝縮されていると改めて感じました。デジタル化を進める一方で、人の関係性や現場の柔軟性も欠かせません。両者をどう設計し、どう活かすか。日々の業務の中で見直していきたいところです。次回もぜひご期待ください。

営業スタッフ徒然草

桜を楽しむDX、はじまっています

みなさんこんにちは。4月で入社2年目に突入しました。エイデイケイ富士システムの藤岡です。

段々と暖かくなり桜も咲き、お花見の時期になりましたね。
通学路や公園、道路沿いに咲いている桜を見ると春が来たなと感じる人も多いはずです。
そんな私たちにとって特別な存在の桜ですが、実は今"DX"によって、楽しみ方が少しずつ変化してきていることを知っていますか。

■「今年はいつ咲くんだろう」を教えてくれるAI
「今年は桜、いつ頃満開になるんだろう」と話している人や、開花のタイミングが分からず、お花見の予定が組めなくて困った経験がある人も多いと思います。
しかし最近では、AIが過去の天気や気温のデータを分析し、桜の開花日を予測してくれるようになりました。天気予報アプリやテレビなどでかなり正確な情報が見られるのも、実はAIの力によるものです。
これにより、

・お花見の予定を立てやすくなる
・花見祭りなどのイベントや、お店の準備がしやすくなる

といったように、私たちの「春の計画」が少しだけ決めやすくなっています。

■混雑を避けてゆったりお花見
桜の観光スポットやお祭りに行くと、人が多くて「お花見に来たのに疲れてしまった......」という経験をしたことはありませんか。
最近では、リアルタイムで「今ここは混んでいる」「この時間帯は比較的空いている」と教えてくれるアプリやサイトも登場しています。スマホで情報を確認しながら、空いている場所や時間を選べば、より落ち着いて桜を楽しむことができます。
しかも、この仕組みは桜にとってもやさしい取り組みです。観光客が一度に集まりすぎると、土が踏み固められたり、無意識のうちに桜の根や幹に触れてしまったりと、木に負担がかかってしまいます。人の流れを分散させることで、桜を長く健康な状態で守ることにもつながるのです。


■着実に進む「桜を守るDX」
DXは、桜を楽しむだけでなく、守るためにも活用されています。
全国の多くの自治体では、桜の高齢化が大きな問題になっています。見た目はきれいに満開に咲いていても、実は内部が弱っている木も少なくありません。
そこでドローンや画像解析などのデジタル技術を使い、桜の状態を定期的に確認する取り組みが始まっています。人の目だけでは気付きにくい異変や病気も、早めに発見でき、早めの対策が可能となります。


■これから期待されるDXの活用
まだ実現されていないDXの活用も、これからますます必要になってくると考えられます。
たとえば、桜の写真を撮るだけでAIが木の状態を分析し、異常を早い段階で知らせてくれる仕組みがあれば、専門知識がなくても桜の変化に気づくことができるのではないでしょうか。
また、桜の木一本一本の状態をデジタルで記録できれば、管理する人が桜の様子を分かりやすく把握でき、計画的に守っていけるようになるかもしれません。


このようなデジタル技術は、一見すると難しそうに感じられますが、桜を通して考えてみると、「人と自然を支える優しい技術」だと感じられるのではないでしょうか。
DXをうまく活用しながら、来年も、その先の未来も、きれいに満開の桜を楽しめるようにしていきたいですね。



<お問い合わせ先>
 エイデイケイ富士システム株式会社
 DXセンター DX担当までお申し付けください。
 Email:dx-lab@adf.co.jp

---------------------------------------------------------------------------------------
あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

Copyright(C)、エイデイケイ富士システム株式会社、掲載記事の無断転載を禁じます。

一覧を見る