2025/10/16

【No.127】マジで驚く生成AIのイマ感を乗りこなそう! ―「脅威」ではなく「チャンス」に変える現場の一歩―

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

MA
今回は生成AIについて話したい。前回も触れた秋田県内の過去3か年の調査結果でみるとわかるように本当に着実な浸透ぶりにびっくりだったね。生成AI(ChatGPT)を「知っている」人が92.8%、「使ったことがある」が50%。1昨年の21.3%から、2倍強の増加だよ。
かわもと部長
そんなに伸びてるんですか? 去年までは「AIなんてまだまだ」って言ってた人が多かったのに、現場の空気が変わりましたね。
真弓課長
調査結果からも生成AIはもう「話題」じゃなくて「実務ツール」の段階に入っていると読めますね。
MA
そうだね、 ChatGPT(※1)などの代表的な生成AIは現状無料で使えるけど、ただし企業での活用となると、やっぱり「ルール」が大事になってきてるね。この件はまた後で触れようと思う。
真弓課長
生成AIなどの新たな技術を活用するための社内のプロセスについては、調査では、「経営陣が判断・決定」が49.7%で、1昨年の32.3%から急上昇。「特に決まりはない」は31.8%で減少。つまり、社内ルールを整える企業が増えてるってことですね。
かわもと部長
現場的にもその流れは納得です。「営業資料の下書きにAIを使っていいの?」みたいな相談が出始めています。
MA
同時に、不安もまだ根強い。「信用できる内容か不明」が61.3%、「個人情報漏えいの懸念」が50.3%と増加している。便利な一方で、「扱い方次第ではリスクにもなる」という警戒感も広がっているのは、むしろ生成AIへの認識が高まってきているが故の感想だね。
真弓課長
「生成した文章が著作権的にどうなのか」も34%が懸念。AIが生成したものをどこまで自社成果物として扱えるか、ここは判断が難しいところでもありますね。。
MA
前回も触れた内容だけど、生成AIなど新しい技術の相談先としては、「付き合いのあるIT業者」が53.1%でトップ。次いで「社内のIT有識者」が37.8%。つまり、企業にとって「外部のパートナー」の存在がますます重要になってきてるんだ。
かわもと部長
確かに、以前はシステムそのものの相談が中心でしたが、今はDXを前提として、生成AIなどを業務活用で効率化できないか?って相談が増えてきているように感じます。というか、こちらが提案に盛り込むようにしてますけどね(笑
真弓課長
もちろんそうでなくちゃーと思ってます。ともあれDXもAIも、「導入支援」から「活用伴走」の時代にきているなあと感じます。AIを入れること自体より、「どう使いこなすか」を一緒に考えてくれるパートナーが価値を持つと言えます。
MA
そうだね、県内の調査結果からも見えてきたのは、「使うかどうか」じゃなく、「どう日常業務に取り込むか」という段階に入っていること。でも勢いはあるけど、ルール・セキュリティ・リテラシーが課題。要は、勢いと慎重さのバランスが問われているのも事実だね。
かわもと部長
その意味で、ちょうどいいタイミングで10月15日(予定では昨日)に開催された「生成AI活用セミナー」って、まさに現場に必要な企画ですよね。
真弓課長
はは、わが社もサポートしていますので多少の宣伝も入りますけど、秋田県が主催した『事業者様向け 生成AI活用セミナー』。テーマは「脅威ではなくチャンスに!」。ChatGPTをはじめとする生成AIの基礎を学ぶ「基礎研修会」と、実際にAIを動かして学ぶ「ハンズオン研修会」の2本立てです。初回の10月15日はオンライン開催で、参加制限なし。すごい参加者で生成AIへの期待度が高いことに驚きでした。実際にこのセミナー内容は初心者にもわかりやすく、現場で即使える内容でしたね。
MA
そうそう。講義では、「ChatGPT、NotebookLM」といったツールの紹介から、実際にAIが文章やアイデアを自動生成する瞬間を体験したはず。「魔法のような体験」を通して、「AIって案外身近だな」と感じた人も多かっただろうね。
かわもと部長
あまり活用の経験のない方はそう思ったでしょうね。基礎研修の次は、いよいよハンズオン研修会。11月19日(水)と20日(木)に秋田市文化創造館で開催ですね。各回20名限定の少人数で、プロンプト(質問文のようなもの)の書き方からグループワークまで実践形式。楽しそうです。
真弓課長
しかも今回は、「架空企業の課題をAIで解決する」という設定。AIの回答をどう使うか、どう組み合わせるかをチームで考える。さらに番外編として「NotebookLMで自分専用AIアシスタントを作る方法」まで紹介されるそうです。生成AIの基礎から実践まで、一気に学べる構成ですね。
MA
このセミナーの狙いは、まさに今日のテーマと重なるんだよ。生成AIを「脅威」ではなく「チャンス」と捉えること。つまり、AIが仕事を奪うのではなく、「AIと一緒に仕事を進化させる」視点を持つこと。でも、最近ではあまり仕事を奪うAIとかでの煽りは少なくなった感はあるけどね。
かわもと部長
たしかに、AIに仕事を奪われる人は、「AIに任せる方法を学ばなかった人」かもしれませんね。学び方次第で、AIは強力な相棒になります。
真弓課長
秋田の企業こそ、今がチャンス。AIの波はすでに来ているけど、遅くはない。「まず触れてみる」「体験してみる」、そこから一歩を踏み出すことが大事、ですよね。
MA
今回の定点調査が示すのは、生成AI活用が「実践フェーズ」に突入したという事実。そして、10月から始まったセミナーのような学びの機会を活かせるかどうかが、企業の次の成長ステージを左右するだろうね。
かわもと部長
AIを恐れず、AIと共に成長する。秋田の企業、おそらく日本中の企業が、いま、その入口に立っているんでしょうね!

---編集後記---

真弓課長
私は生成AIを、正直バリバリ使っています。仕事でもプライベートでも。提供する立場としても、ユーザーとしても、その良さを多くの方に伝えたい気持ちでいっぱいです。ただ同時に、「安心・安全」に配慮した活用をおすすめしたいという思いも強くなっています。文中でも触れた生成AIセミナーは、自信をもっておすすめできます!おかげさまでハンズオン研修は予定数を超えるお申し込みをいただき、募集を締め切らせていただきました。ご参加を予定されている方は、楽しみにお待ちください!

【10月・11月開催】事業者様向け生成AI活用セミナーのお知らせ - NEWS - ADK富士システム株式会社

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(※1)ChatGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理AI。GPTは"Generative Pre-trained Transformer"の略で、日本語で話しかけるとAIが膨大な知識から最適な回答を生成する。
■調査の詳細については下記の一般社団法人秋田デジタル利活用推進協会のリンクで参照してください。
【ニュースリリース】「第6回秋田県内におけるIT/DXの導入実態に関する調査」調査結果 | 一般社団法人 秋田デジタル利活用推進協会

営業スタッフ徒然草

Windows 11との付き合い方

みなさん、こんにちは。
エイデイケイ富士システム営業スタッフの渡辺です。
今回のテーマは、Windows 11のデザインについてです。

●Windows 10のサポート終了
2025年10月14日で、Microsoft社からのWindows 10のサポートが終了しました。
今回の『営業スタッフ徒然草』が配信されるころには、多くの方のパソコンがWindows 11になっているか、あるいは拡張セキュリティ更新(ESU)ライセンスを購入されてWindows 10を延長利用されているものと思われます。

思い返してみると、私もここ1年間はWindows 10から11へのパソコン移行案件を多く担当しており、実際に現場で移行対応に携わることがほとんどでした。

使用者へ新しいOSになったパソコンをお渡しするとき、自宅のパソコンで新しいデザインに慣れている方もいれば、初めて見るデザインで使い勝手の違いに戸惑われる方もおり、「前のような使い方に直せるか?」といったお問合せも少なくありませんでした。

今回は、Windows 11へ移行した際によくいただいたお問合せについて、私なりに調べたことも含めて、ご紹介していきます。
※本記事では、Windows 11 バージョン24H2をもとに作成しております。
今後のアップデートにより変更となる場合もありますので、予めご了承ください。


●タスクバー
【タスクバーのアイコンが中央寄せになっている】
まずは、一番多かったこのお問合せです。
Windows 10まではタスクバーの左側にアイコンが寄せられており、[スタート]アイコンも画面左下にありました。
Windows 11の既定では、タスクバーのアイコンが中央寄せになっているため、[スタート]アイコンがどこにあるか訊かれることも良くありました。
この表示方法は、設定から変更可能です。

・タスクバーでアイコンが表示されていない部分を右クリック。 → [タスクバーの設定]を選択。
・「個人用設定」の「タスクバー」画面で、[タスクバーの動作]をクリック。 → [タスクバーの配置]で、「中央揃え」を「左揃え」に変更。

これで、Windows 10までと同様に、左寄せのタスクバーとなります。

【タスクバーの位置を左・右・上に移動したい】
パソコン移行案件で様々なお客様のデスクトップ画面を見てきましたが、タスクバーを画面の左右や上に配置されている方も少なからずおり、この変更方法についてよく尋ねられました。
Windows 10では「画面上のタスクバーの位置」という設定項目から上下左右に位置を変更できました。 しかし、Windows 11の設定画面ではその項目が無くなり、下に固定となっています。
※フリーソフトの中には、タスクバーの位置を変更するためのものもあります。
ソフトの規約をご確認の上、使用を検討ください。


●デスクトップ
【「Windows スポットライト」アイコンについて】
Windows 11の標準の背景となっている「Windows スポットライト」は、世界中の風景や建物が定期的に変わっていく壁紙です。
Windows 10でも昨年3月頃から提供されるようになりましたので、見覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただし、この背景が選択されている場合、デスクトップ上に「Windows スポットライト」というアイコンが表示されることになります。
様々な景色を味わいたい方には重宝しますが、壁紙にこだわりがない方には余分なアイコンが増えることになるため、このアイコンの削除方法について問合せがありました。

・デスクトップの何もないところを右クリック。 → [個人設定]を選択。
・「個人用設定」画面で「テーマ」をクリック。 → [現在のテーマ]の中から、「Windows スポットライト」以外を選択。
または、「個人用設定」画面で「背景」をクリック。 → [背景をカスタマイズ]で、「Windows スポットライト」以外を選択。


●ロック画面
【ロック画面の天気や株価など】
パソコン起動時やスリープ時に表示されるロック画面には、Windows 11の標準では天気や株価などの情報が表示されます。
画面をシンプルにしたく、こういった情報に興味がない方から、消すことができるのか相談を受けたことがありました。

・デスクトップの何もないところを右クリック。 → [個人設定]を選択。
・「個人用設定」画面で「ロック画面」をクリック。 → [ロック画面の状態]で、「天気など」を「なし」に変更。


【ロック画面の画像情報やヒントなど】
上記で天気や株価などを非表示にしても、ロック画面の背景にある景色の情報や、パソコン使いのヒントなどの情報が消えずに残っています。
これは、先に記載した「Windows スポットライト」がロック画面にも設定されているからです。

・「個人用設定」画面で「ロック画面」をクリック。
・[ロック画面を個人用に設定]で、「Windows スポットライト」以外を選択。
続けて、[ロック画面にトリビアやヒントなどの情報を表示する]のチェックを外す。


ちなみに、デスクトップもロック画面も固定画像で、ここまでシンプルにすると物足りない......といった場合には、カレンダー付きの風景画像を設定するのもお勧めです。
実用的で、定期的に気分を変えられ、来月はどんな風景か楽しみにもなります。


●共有フォルダにアクセスできない
デザイン関係のお問合せではありませんが、Windows 11になってから気を付けている点をご紹介いたします。

Windows 11 バージョン24H2のアップデートが提供されてから、セキュリティ周りが強化され、
「組織のセキュリティポリシーによって非認証のゲストアカウントがブロックされているため、この共有フォルダにアクセスできません。」
という警告メッセージが表示され、一部の環境で共有フォルダへアクセスできなくなるといった事例が出てきました。

解消方法は、共有フォルダがあるデバイスにユーザー情報を登録し、認証されたアカウントとすることです。共有元(ここでは便宜的にサーバ側と表現します)で、ユーザー名とパスワードを持つ共有アクセス権を設定し、クライアント側(Windows11側)で、アクセス時に資格情報を入力します(共有フォルダアクセス時にダイアログが表示されます)。

その他、ローカルグループポリシーの変更等で回避する方法もありますが、セキュリティリスクを考慮するとお勧めはできません。 もし実施する場合は、実施したことによるセキュリティリスクを十分理解した上で行う必要があります。


●最後に
パソコンは日々の業務で欠かせないものとなっており、その分、使い勝手が変わったときの混乱も大きくなります。
新しい仕様に慣れていただくだけでなく、可能な範囲で使い慣れた仕様に変えることでも、効率的に業務がまわっていくのかもしれません。
「こういうことできますか?」という問いに、「こうすると良いですよ。」、「代わりにこんなこともできますよ。」とアドバイスを提供してくことで、お客様への安心感につながればと考えています。


今後とも困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。


<DXに関するお問い合わせ>
 エイデイケイ富士システム株式会社
 DXセンター DX担当まで
 Email:dx-lab@adf.co.jp

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あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

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