2026/02/19

【No.136】入口を変えるとすべてが上手くいく、今からできるDXとは?

※MA:マーケティングアドバイザー かわもと部長:次代のホープとされる今風の営業部長
真弓課長:企画部のやり手マネージャー兼SE

---「今回の会話のポイント」---
DXが当たり前になった今でも、現場では「業務が回らない」「数字が見えない」という課題が残り続けています。今回取り上げるのは、外注工数管理を紙運用から見直し、月130時間の工数削減を実現した事例です。この取り組みが示すのは、DXの本質が単なるデジタル化ではなく、課題を共有し、企業と企業、人と人の関係性を再設計する営みだという点です。
--------------------------------------------------------

―月130時間の工数削減を実現した秘訣を伝授

MA
2月にわが社の最新のDX先進事例、A社が公開されたね。
全国15拠点・社員1700名超の技術者集団として成長を続ける中で、業務基盤にも高い精度とスピードが求められていた。その中で業務改革を推進し、現場を支える仕組みの強化を図り、月130時間の工数削減を実現したという事例だね。
詳細はこちら(DX実現事例の紹介)
かわもと部長
A社は、半導体業界の波に合わせて事業が大きく動きますよね。ガスや超純水、薬品、動力など、止められない領域を支える会社ですね。
真弓課長
止められない現場ほど、裏側の事務が止まってたら大惨事ですよね。「現場が動いてるのに管理が追いつかない」って、よくある話です。
MA
そうなんだよね。A社の事業は大きく二つの柱で成り立っている。
ひとつは半導体・液晶工場向けインフラを支えるエレクトロニクス関連事業。もうひとつがグラフィックスソリューション事業だ。
MA
今回は、エレクトロニクス関連事業部の売上管理・原価管理・材料調達・外注調達・在庫管理を担う部門のケースだ。ここで特に重要になるのが外注費、そして工数管理だ。
かわもと部長
外注費は原価の中でも比重が大きいですからね。しかも半導体業界は投資判断が1〜2カ月で変わると聞きます。必要な人とモノをタイムリーに調達できるかどうかが勝負になります。
真弓課長
「早く動ける会社が強い」ってやつですね。
でも、そのスピード感に対して、紙運用が追いつきにくい状況になっていたと言えそうですね。
MA
そこが今回のポイントだね。A社では工数管理を長年「紙の日報」で行っていた。A3用紙に手書きで記録し、管理部門が確認して原価計上する。これだとリアルタイムで正確な原価を把握しづらい。基幹業務システム自体は整っていたが、入口の業務プロセスが紙中心だと、せっかくの仕組みも活かし切れない。
かわもと部長
「システムはあるのに現場が紙」ですね。導入して終わりになってしまう落とし穴です。
真弓課長
入口が紙だと、どうしてもどこかでExcelへの転記が必要になりますよね。その作業が、じわじわ負担になってくるケースは多いです。
MA
転機になったのが熊本拠点だった。半導体工場建設に伴って外注業者が急増し、従来の紙運用では回らない規模に達した。現場には以前から「新卒社員が最初に触れる環境が紙中心で良いのか」という問題意識もあったそうだ。
不便さと危機感が積み重なり、改革へ向かう空気ができていった。
かわもと部長
特別な事件があったというより、現場の声が積み重なった結果なんですね。
真弓課長
こういう流れのほうが定着しますよね。トップダウンだけだと「また来たな」ってなりますし。
MA
そこで導入されたのが、わが社が提供する外注工数管理システム「SiteEye」(サイトアイ)だ。効果は明確で、紙の日報作成から原価計上までにかかっていた工数が、導入後は月あたり約130時間削減された。
かわもと部長
130時間というと、ほぼ一人分の稼働に近いですね、大きいです。
真弓課長
毎月130時間って、説得力が強すぎますね。数字って、ほんと正直ですよね。
MA
さらに象徴的なのは、生産管理・原価管理部門で過去1年に4名減ったにもかかわらず、追加採用なしで業務を維持できた点だ。
かわもと部長
現場が楽になっただけじゃなく、経営側が「安心して数字を見られる」状態になったのが大きいですね。
真弓課長
でも導入当初は「難しそう」って声もあったんですよね?新しいシステムって、そこが一番の壁と思います。
MA
そう。導入当初は決して前向き一色ではなかったらしい。
そこで重視されたのが徹底した現場目線だ。画面構成は紙運用に近づけ、入力項目はできるだけシンプルにした。説明資料も大きな文字で簡潔にまとめ、抵抗感を減らした。その結果、現場への浸透はスムーズで、導入後には「この部分の情報も見たい」といった改善要望も出るようになった。
かわもと部長
現場から「もっとこうしたい」と改善要望が出てきたら、定着が進んだサインですね。
真弓課長
「使わされてるから、使いたいシステム」へ、ですね。
MA
実はA社がわが社に依頼するまでには、複数社で検討やトライアルを重ね、慎重に比較検討していた時期もあったようだよ。
そこで我々は、現場の実態を踏まえた提案を重ね、寄り添いながら形にしていった。距離は三重と秋田だが、マイクロソフトの会議ツール「Teams」中心で打ち合わせを重ね、情報共有も迅速だった。
現在はグループ会社への展開も進んでいるそうだ。
かわもと部長
地域を越えて、こういう形でDXが進むのは象徴的ですね。
秋田発のソリューションが全国の現場に価値を出せる。
真弓課長
秋田から三重って遠いですけど、「Teams」だと距離感ゼロですよね。私、たまに相手がどこにいるのか忘れます(笑)
MA
ただ、これは通過点だ。
今は外注工数の一部を管理している段階で、材料費や労務費を含めたトータル原価管理、さらに見積・受注・予算管理まで可視化することが次の課題になる。それでも「人を増やさず現場が回る」という成果は大きい。
MA
DXとは単なるデジタル化ではなく、課題を共有し、ともに解決へ向かう関係性を築くことでもある。秋田と三重という距離を越えて生まれた今回の事例は、その好例だと思うよ。

---編集後記---

真弓課長
今回の事例を振り返ると、改めて「DXはツール導入ではなく入口の改革なんだな」と感じました。
A社さんは基幹システムが整っていても、入口が紙中心のままだと次第に負荷が大きくなってしまう。そこを変えたことで月130時間削減につながり、人員減でも現場が回る状態が実現できました。
秋田と三重の距離も、「Teams」ならほぼゼロ(笑)。秋田発のDXが全国へ広がる可能性を実感した事例でした。

営業スタッフ徒然草

ブォンジョルノ ミラノ・コルティナオリンピック2026

みなさん、こんにちは、アウトドア派の榊田です。

トゥーランドットの歌声で(イナバウワー!)冬季オリンピックのスタートが切られ、このコラム掲載時は終盤にさしかかるところですね。

オリンピックでは選手やコーチ、スタッフとともに、各競技の取り組みについて紹介されますが、毎回毎回極めて科学的なアプローチによってスポーツが進化してきています。
DX技術においてもAIを使った状況分析や戦術、作戦をたてられていますし、大会前のトレーニングにも取り入れられています。もはや選手にとってはどこにいても試合前のシミュレーションはできているものだと思います。
日本人得意の気合と根性だけでは無理ですね。(あぁ"巨人の星"?)
特にウィンタースポーツは、元来あった地域特性(雪や氷がある地域限定)がなくなり、雪無し地域出身選手でも雪上競技でのメダル獲得が可能になってきています。

■セレモニードローンから迫力ある映像提供ドローンに
さて今回のミラノ・コルティナ。
今回からというか・・・みなさんも気付いていると思いますが、3D映像が進化しています。
それはドローンからの映像が多用され、スキー、スケート、フリースタイル・・・従来のレールを走るカメラや、クレーンからの映像に加え、選手と同じ高さや高い位置から選手を追いかける映像です。
テレビを見てなんか"うるさい"と感じた方も多いと思いますが、あの音がドローンです。機器によっては時速100kmを超えるものもあるらしいので、スキー滑降の選手にもついていけます(オフィシャルサイトでは時速120km)。
ドローンは訓練されたパイロットとプログラミングによって、コース(距離、幅、高さ、スピード)を覚えさせれば毎回同じように選手を映し出すことが可能になっています。

■日本メーカー
オリンピックはメーカー同士の戦いでもあります。
我が日本メーカーは、ウィンタースポーツ分野ではこれまで欧米から遅れていましたが、今回のオリンピックでは、ウェアではadidasやNIKEよりも、デサント、アシックスが目立ちます。あとユニクロも。
アイテムでは、スキーモーグルの板は日本製が大半で"ID one"というメーカーが、日本選手のみならず世界中の選手に愛用されています。
今回のオリンピックモーグルの男女メダリストは、なんと全員"ID one"を使っていましたので、メダル独占の快挙です。
またスノーボードでは、YONEX利用者がメダルを多数取っています。
YONEXはもともとバドミントンやテニスといったラケットスポーツのメーカーですが、近年はスノーボードやウェアに力を入れています。ボードの芯材はウッドではなく得意とするカーボンですね。
多くのSKIメーカーがテニスラケットを作っていましたが、今では少数。今回のオリンピックではYONEXの独り勝ちかもしれません。
詳しくは各メーカーの公式サイトをご覧ください。

■競技結果分析とジャッジ競技へのAI活用
ジャッジ競技では過去にも疑惑の判定?があったり、見ている側もよくわからない判定でメダルが決定したりと、ちょっとモヤモヤ感がありましたね。
最近では判定にAI技術を活用し、スローVTRだけではなく、詳細な分析を即時に判定に利用できるようになってきています。
今回の五輪でどこまで利用されているかは定かではありませんが、少なくてもチーム内での自己分析には活用されているようです。どんな技がどんな評価を受けているか?どんな技が高評価を狙えるか!ですね。
自分の競技が終わった後、選手とコーチがタブレットを見ながら分析をして次につなげる!なんて光景は珍しくありませんね。

■おしまいに
でも、でも、でも・・・スポーツは生で見るのが一番です。なんといっても迫力が違います。
蔵王のシャンツェで見た高梨沙羅選手のビッグジャンプ!
たざわ湖の黒森コースで見た堀島行真選手のスピードとエア!
どうしても応援に熱が入ります。
機会があればやっぱり生で競技を見ることをお勧めします!!
古い言葉?になるかもしれませんが "スポーツは筋書きのないドラマ" なんですよ、やっぱり。

さて、続きはまたTV観戦・応援です!
皆さんもぜひ、4年に一度の祭典を楽しみましょう!


※本記事は各種報道・公式発表をもとに執筆しています。

---------------------------------------------------------------------------------------
あきたDX通信>>>>> 編集長 伊嶋謙二 /// 編集スタッフ 伊藤真弓 澤田亜弓 /// 主幹:五十嵐健 /// エイデイケイ富士システム株式会社

Copyright(C)、エイデイケイ富士システム株式会社、掲載記事の無断転載を禁じます。

一覧を見る